Ob-La-Di Облако 文庫

帝国日本の侵掠戦争と植民地支配、人権蹂躙を記憶し、再現を許さないために、ひたすら文書資料を書き取る。姉妹ブログ「歴史を忘れる民族に未来はない!」https://obladioblako.hateblo.jp/ のデータ·ベースを兼ねる。

「帝国においては人道的協力の見地より本件に賛同するところなれども、前顕保護年齢は本邦娼妓取締規則所定の年齢と権衡を失するところあり、かつ婦女の売買取り締まりの問題に関し内地と事情を異にする朝鮮、台湾および関東租借地を該条約に包含せしむることもまた不適当なりと認めたるをもつて」 閣議決定 婦人及児童売買禁止に関する国際条約に関し帝国政府宣言方の件 1925.6.10

さ【可】

婦人および児童売春禁止に関する国際条約に関し帝国政府宣言方の件

右、謹んで裁可を仰ぐ。

 大正14年6月10日

    内閣総理大臣 子爵 加藤高明

         【内閣総理大臣之印】

 

外甲65  14年6月10日裁可

大正14年6月1日 内閣書記官長 花押[江木 翼] 

内閣書記官 印 印

内閣総理大臣 花押  法制局長官 印[塚本 清治]

外務大臣 花押[幣原 喜重郎] 内務大臣 花押[若槻 礼次郎] 大蔵大臣 [浜口] 雄[幸] 陸軍大臣 花押[宇垣 一成] 海軍大臣 [財部] 彪 文部大臣 花押[岡田 良平] 農林大臣 △[岡崎 邦輔] 逓信大臣 花押[安達 謙藏] 鉄道大臣 花押[仙石 貢]

別紙、外務大臣請議、婦人および児童売買禁止に関する国際条約に関し帝国政府宣言方の件

を審査するに、右は相当の儀と思考す。よつて請議の通り閣議決定せられしかるべしと認む。

    指令案

婦人および児童売買禁止に関する国際條約に関し帝国政府宣言方の件、請議の通り。

   大正[1]4年6月10日

 

  国際連盟規約 大正9年1月 条約第1号
   第23条

連盟国は現行または将来協定せらるべき国際条約規定に遵由し、

 略

(ハ) 婦人および児童の売買、ならびに阿片その他の有害薬物の取引に関する取り極めの実行につき、一般監視を連盟に委託すべし。

 略

 

法□外26□5月9日 印   別紙添付

條3機密第68號

  大正14年5月4日

       外務大臣 男爵 幣原喜重郎
            【外務大臣之印】

 内閣総理大臣 子爵 加藤高明 殿

   婦人および児童売買禁止に関する国際

   条約に関し帝国政府宣言方請議の件

 欧州においては第19世紀末において、醜業を行はしむる目的をもつて婦女を誘拐し、これを国外に売却する等の反人道的行為に対する禁遏運動熾烈となり、1902年、フランス国パリにおいてこれが禁遏方法を審議するため国際会議開催せられ、その結果、1904年5月18日のフランス国ほか11国間の協定、ならびに1910年5月4日のドイツ国ほか12国間の国際条約および最終議定書成立し、さらに過般の世界大戦に関する各平和条約に挿入せられたる国際連盟規約第23條(ハ)項は、本問題の取り極め実行につき、その一般監斯を国際聯盟に委託したるが、国際連盟においては1921年2月の理事会の決議により、同年6月30日より7月5日までスイス国ジュネーヴにおいて本問題審議のため国際会議を開催し、帝国を始め34国これに参加し、その結果、一つの最終議定書を作成し、次いで同年9月開催の国際連盟総会第2回会議においては、右最終議定書を基礎として一つの条約案を可決し、同年9月30日、帝国ほか32国間の婦人および児童売買禁止に関する国際条約成立したし候ふ。

 本条約第1条ならびに第5条によれば、本条約締約国は前記1904年の協定ならびに1910年の条約に加入することを要し、かつ1910年の条約最終議定書(ロ)項に規定する保護年齢を満21歳に改むるの必要これあり候ふところ、帝国においては人道的協力の見地より本件に賛同するとこれなれども、前顕保護年齢は本邦娼妓取締規則所定の年齢と権衡を失するところところあり、かつ婦女の売買取り締まりの問題に関し内地と事情を異にする朝鮮、台湾および関東租借地を該条約に包含せしむることもまた不適当なりと認めたるをもつて、帝国全権委員はこれに署名するに際し、「下記署名の日本国代表者は 政府のために本条約第5条に関する確認を延期するの権利を留保し、かつその署名が朝鮮、台湾および関東租借地を包含せざることを宣言す」なる留保ならびに宣言をなすところありたるが、今般、帝国政府において本条約の御批准を奏請するに当たりては、さきに帝国全権委員の留保したる年齢の制限を確認し、かつ樺太および南洋委任統治地域についても他植民地と同様、本條約より除外するの必要ありと認められ候ふにつき、前記帝国全権委員の留保ならび宣言を確認ならびに更正するため、国際連盟理事会における帝国代表者をして国際連盟事務総長に対し別添の通り宣言書を発せしめたる上、批准ならびに加入手続きを執る様いたしたし。ここに関係条約正文および訳文相添へ、右閣議決定方、請議に及び候ふなり。

 

 書翰をもつて啓上いたし候ふ。陳ぶれば、国際連盟理事会における日本国代表者たる下名は、帝国政府の訓令により、日本国政府のなしたる同封の宣言書をここに国際連盟事務総長閣下に転致するの光栄を有候ふ。該宣言書は、1921年の婦人および児童の売買禁止に関する国際条約中に存する帝国全権委員の留保を確認し、かつその宣言を更正するの目的に出でたるものにこれあり候ふ。

 下名はまた帝国政府の命に依り、国際連盟事務総長において、該条約約批准書寄託と同様に、国際連盟事務局の記録に該宣言書を保管し、かつ該条約批准書の受領を他の連盟国、および該条約に署名を許されたる国に通知すると同一の方法をもつて、該宣言書の謄本を他の該条約締約国に送付せらるる措置を執らしむことを要請いたし候ふ。

 下名はここに閣下に向けて重ねて敬意を表し候ふ。敬具。

  1921年 月 日 フランス国パリにおいて

     国際連盟理事会における日本国代表者

         特命全権大使 子爵 石井菊次郎

 スイス国ジュネーヴにおいて

  国際連盟事務総長イーリツク·ドラモンド閣下

 

   日本国政府宣言

 第2回国際連盟総会帝国全権委員は、政府のために1921年9月30日の婦人および児童の売買禁止に関する条約第5条に関する確認を延期するの権利を留保し、かつその署名が朝鮮、台湾および関東租借地を包含せざることを宣言したるが、日本国政府は該全権委員のなしたる留保を確認し、かつその宣言を更正し、ここに左のごとく宣言す。

 帝国政府は該条約第5条および1910年5月4日の条約最終議定書(ロ)項に規定せられたる年齢の制限に代ふるに満18歳をもつてするの権利を留保し、かつ樺太および南洋委任統治地域は朝鮮、台湾および關東租借地と事情を同じくするものなるにより、帝国全権委員の署名は朝鮮、台湾および関東租借地に加ふるに樺太および南洋委任統域を包含せず。

 1925年 月 日

 

Sir,

 In pursuance of instructions from the Japanese Government, I have the honour to transmit to you the enclosed declaration made them for the purpose of maintaining the reservation and modifying the declaration of the Japanese Delegate appended to the International Convention of September 30th, 1921, for the Suppression of Traffic in Woman and Children.

 I am further instructed to request that you will be so good as to take steps to the end that this declaration of the Japanese Government shall be deposited in the archives of the Secreteriat of the League of Nations in the same way as the instruments of ratification of the above-mentioned Convention, and that copies of this declaration shall be transmitted to the signatories to that Convention in the same way as the receipt of the instruments of ratification is notified to the other Menbers of the League of Nations and to the States admitted to sign the Convention.

 I avail myself of this occasion to renew to you the assurance of my my highest consideration.

 

       Viscount  K. Ishii, 

 Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary, 

     Japanese representative at the Council

         of the League of Nations.

 

Sir Eric Drummond,

 Secretary-General of the League of Nations,

        G e n e v a .

 

DECLARATION OF THE JAPANESE GOVERNMENT.

 On behalf of his Government, the Japanese Delegate to the Second assembly of the League of Nations reserved the right to defer confirmation with regard to Article 5 of the International Convention of September 30th, 1921, for the Suppression of Traffic in Wonen and Cildren, and declared at the same time that his signiture does not include Chosen, Taiwan and the Leased Territory of Kwangtung. The Japanese Government, now in maintaining the reservation and modifying the declaration thus made by their delegate, hereby declare;

 That the Japanese Government reserve the right to substitute eighteen completed years of age for the age limits prescribed in Article 5 of the lnternational Convention of September 30th, 1921, for the Suppression of Traffic in Wonen and Cildren and Paragraph B of the final Protocol of the Convention of May 4th, 1910; and further, that conditions in the Japanese portion of Saghalien Island and in Japan's Mandated Territory in the South Seas being similar to those prevailing in Chosen, Taiwan and the Leased Territory of Kwangtung, the signiture of the Japanese Delegate does not include the Japanese portion of Saghalien island and Japan's Mandated Territory in the South Seas being similar to those prevaling in Chosen, Taiwan and the Leased Territory of Kwangtung, the signiture of the Japanese Delehate dose not include the Japanese portion of Saghalien island and Japan's Mandated Territory in the South Seas in addition to Chosen, Taiwan and the Leased Territory of Kwangtung.

          Paris,     1925.

 

婦人および児童の売買禁止に関する国際条約

 1921年9月30日、ジュネーヴにおいて作成

【秘】               外務省

 

  婦人および児童の売買禁止に関する国際条約

1921年9月30日より1922年3月31日までジュネーヴにおいて署名することを得。

 アルバニア国、ドイツ国オーストリア国、ベルギー国、ブラジル国、イギリス帝国(カナダ、オーストラリア連邦南アフリカ連邦ニュージーランドおよびインドとともに)、チリ国、中国、コロンビア国、コスタ·リカ国、キューバ国、エストニア国、ギリシャ国、ハンガリー国、イタリア国、日本国、ラトヴィア國、リスアニア国、ノルウェー国、オランダ国、ペルシャ国、ポーランド国(ダンチッヒとともに)、ポルトガル国、ルーマニア国、シャム国、スイス国、スウェーデン国およびチェッコ·スロヴァキア国は、

 1904年5月18日の協定および1910年5月4日の条約の前文中にトレート·デ·ブランシュ(醜行を行はしむるための婦女売買)なる名称をもつて記載せられたる婦人および児童の売買禁止を一層完全に確保せむことを切望し、 国際連盟理事会により召集せられ1921年6月30日より7月5日までジュネーヴに会合したる国際会議の最終議定書に掲げられたる勧告を了承し、

 右協定および条約の追加条約を締結することに決し、

 これがため左のごとくその全権委員を任命せり。

アルバニア国 最高会議議長

  第2回国際連盟総会 代表者

  国会議員

   ファン·エス·ノリ

ドイツ国 大統領

  スイス国駐剳 特命全権公使

   ドクトル·アドルフ·ミュルレル

オーストリア共和国 大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

  前大使

   アルベルト·メンスドルフ-プーイリー-

          ディートリヒシュタイン

ベルギー国皇帝陛下

  婦人および児童の売買に関する国際会議議長

  国務大臣

   ミシェル·ルヴィー

ブラジル共和国大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

  フランス項駐剳 特命全権大使

   ドクトル·ガスタオ·ダ·クーニャ

ブリテン·アイルランド連合王国および大ブリテン海外領土皇帝·インド皇帝陛下

  第2回国際連盟総会 代表者

  枢密院議長 国会議員

   アーサー·ジェームズ·バルフォア

     および

  カナダ

    第2回国際連盟総会 代表者

    司法大臣 兼 検事総長

     チャールズ、ジョーゼフ、ドハティー

  オーストリア連邦

    第2回国際連盟総会 代表者

    衆議院議員 陸軍大尉

     スタンレー、メルボルン、ブルース

  南アフリカ連邦

    第2回国際聯盟総会 代表者

    連合王国南アフリカ連邦 高級委員

     サー·エドガー·ハリス·ウォルトン

  ニュージーランド

    第2回国際連盟総会 代表者

    連合王国ニュージーランド 高級委員

     サー·ジェームズ·アレン

  インド

    スイス国駐剳特命全権公使

     セオ·ラッセ

チリ共和国 大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

  英国駐剳 特命全権公使

   アグスティン·エドワルヅ

  婦人および児童の買買に関する国際会議

                 代表委員

  第2回国際連総会 代表者

  スイス国駐剳 特命全権公使

   マヌエル·リヴァス·ヴィクニァ

支那共和国 大総統

  スイス国駐剳 特命全権公使

   汪 営宝

コロンビア共和国

 第2回国際連盟総会 代表者

  スイス国駐剳 特命全権公使

   ドクトル·フランシスコ·ホセ·ウルティア

  第2回国際連盟総会 代表者 

  コロンビア国およびヴェネズェラ国間の

     仲裁裁判に関する関する同国の弁護士

   ドクトル·アー·ホータ·レストレーボ

コスタ·リカ共和国 大統領

  第2会国際連盟総会 代表者

  フランス国駐剳 特命全権公使

   マヌエル·マリア·デ·ペラルタ

キューバ共和国 大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

  スイス国およびオランダ国駐 剳特命全権公使

   ギリェルモ·デ·ブランク

エストニア共和国 大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

  外務大臣

   アントアヌ·ピープ

ギリシャ国 皇帝陛下

  婦人および児童の売買に関する国際会議

                 代表委員

  国際連盟 ギリシャ国常設事務局長

   ヴァシリ·デンドラミス

ハンガリー国 摂政陛下

  スイス国駐剳 代理公使

   フェリー·バルシェ·

         ド·テルジェクファルヴァ 

イタリア国 皇帝陛下

  第2回国際連盟総会 代表者

  大使

   公爵 ジー·イムペリアリ·デイ·

       プリンチピ·ディ·フランカヴィルラ

日本国 皇帝陛下

  第2回国際連盟総会 代表者

  英国駐剳 特命全権公使

   男爵 林 権助

ラトヴィア共和国 大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

  外務次官

   エム·ヴェ-·サルナイス

リスアニア共和国 大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

  大蔵、商務、工務および交通大臣

   エルネスト·ガルヴァナウスカス

ノルウェー国 皇帝陛下

  第2回国際連盟総会 ノルウェー国主席代表者

   ドクトル·フリチョフ·ナンセン

オランダ国 皇帝陛下

  在スイス国 オランダ国公使館附外交官捕

   ヨンクヘール·アー·テ-·バウド

ペルシャ国 大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

   公爵 アルファ·エド·ドウレー

ポーランド共和国 大統領

  婦人および児童の売買に関する国際会議

                 代表委員

  国際連盟 オランダ国代表委員 書記長

  公使館参事官

   ジャン·ペルロウスキー

(註 ペルロウスキー氏はポーランド国政府より、ダンチッヒ自由市を代表すべきことを委任せられたり。)

ポルトガル共和國 大統領

  第2回国際連盟総会 代表者

  前外務大臣

   アルフレド·ブレイン·ダンドラデ

ルーマニア国 皇帝陛下

  婦人および児童の売買に関する国際会議

                 代表委員

  スイス国駐剳 ルーマニア国代理公使

                 全権公使

   イー·マルガリテスコ·グレシアノ

シャム国 皇帝陛下

  婦人および児童の売買に関する国際会議

                 代表委員

  第2回国際連盟総会 代表者 特命全権公使

   公爵 シャルーン

スウェーデン国 皇帝陛下

  スイス国駐剳 特命全権公使

   ド·アドレルクロイツ

スイス連邦政府

  第2回国際連盟総会 代表者

  連邦政務省長官 連邦参事院議官

   ジュセップ·モッタ

チェッコ·スロヴァキア共和国 大統領

  スイス国駐剳 特命全権公使

   ドクトル·ロベルト·フリーデル

 右各委員はその全権委任状を示し、これが良好·妥当なるを認めたる後、左の条項を協定せり。

     第 1 条

 締約国にして未だ1904年5月18日の協定および1910年5月4日の条約の当事国たらざるにおいては、右締約国は成なるべく速やかに右協定および条約中に定められたる方法に従ひ、これが批准書または加入書を送付することを約す。

     第 2 条

 締約国は、男女児童の売買に従事し1910年5月4日の条約第1条に規定するがごとき罪を犯す者を搜索し、かつこれを処罰するため、一切の措置を執ることを約す。

     第 3 条

 締約国は1910年5月4日の条約第1条および 第2条に定めたる犯罪の未遂、および法規の範囲内において該犯罪の予備を処罰することを確保するため、必要なる手段を執ることを約す。

     第 4 条

 締約国は、締約国間に犯罪人引き渡し条約存在せざる場合においては、1910年5月4日の条約第1条、第2条に定めたる犯罪につき起訴せられ、または有罪と判決せられたる者の引き渡し、またはこれが引き渡し準備のため、そのなし得る一切の措置を執ることを約す。

     第 5 条

 1910年の条約の最終議定書(ロ)項の「満20歳」なる語は、これを「満21歳」に改むべし。

     第 6 条

 締約国は、職業紹介所の免許監督に関し未だ立法上または行政上の措置を執らざる場合においては、他国に職業を求むる婦人および児童の保護を確保するに必要なる規則を設くることを約す。

     第 7 条

 締約国は移民の入国および出国に関して婦人および児童の売買を防遏するに必要なる行政上および立法上の措置を執ることを約す。特に締約国は移民船により旅行する婦人および児童につき、その出発地および到着地におけるのみならず、またその旅行中における保護に必要なる規則を定むること、ならびに婦人および児童に該売買の危険を警告し、かつ宿泊および援助を得べき場所を指示する掲示を停車場および港に掲ぐる手配をなすことを約す。

     第 8 条

 本条約はフランス語およびイギリス語の本文をもつてともに正文とし、本日の日付を有し、かつ1922年3月31日までこれに署名することを得。

     第 9 条

 本条約は批准を要す。批准書は国際連盟事務総長にこれを送付すべく、事務総長はこれが受領を他の連盟国および本条約に署名を許されたる国に通知すべし。批准書は事務局の記録に寄託せらるべし。

 事務総長は国際連盟規約第18条の規定に従ひ第一批准書の寄託とともに本条約を登録すべし。

     第 1 0 条

 連盟国にして1922年4月1日前に本条約に署名せざるものは、これに加入することを得。

 連盟理事会が正式に本条約を送付することを決定することあるべき非連盟国につきまた同じ。

 加入は連盟事務総長にこれを通告すべく、事務総長は一切の関係国に対し右加入およびその通告の日を通知すべし。

     第 1 1 条

 本条約は各当事国につきその批准書または加入書の寄託の日より実施せらるべし。

     第 1 2 条

 本條約は本条約の当事国たる連盟国またはその他の国において12月の予告をもつてこれを廃棄することをす得。廃棄は連盟事務総長にあてたる書面の通告によりこれをなすべし。事務総長は直ちに他の一切の当事国に右通告の謄本を送付し、同通告受領の日を通知すべし。

 廃棄は通告ありたる日より1年を経てその効力を生じ、かつ通告をなしたる国に関してのみ効力あるものとす。

     第 1 3 条

 連盟事務総長は、本条約に署名し、これを批准し、またはこれを廃棄したる当事国を表示する特別の記録を保存すべし。右記録は連盟国をしていつにてもこれを閲覧することを得しむべく、また連盟理事会の指示に従ひ、成るべくしばしばこれを公表すべし。

     第 1 4 条

 本条約に署名する連盟国またはその他の国は、その署名がその植民地、海外属地、保護国、または其の主権もしくは権力のもとにある地域の全部または一部を包含せざることを宣言し得べく、右宣言において除外せられたる右植民地、海外属地、保護国または地域のいづれのためにも後日、各別に加入をなすことを得。

 廃棄もまた右植民地、海外属地、保護国、またはその主権もしくは権力のもとにある地域のいづれに関しても各別にこれをなすことを得べく、かつ第12条の規定は右廃棄につき適用せらるべし。

 

 1921年9月30日、ジュネーヴにおいて本書1通を作成し、これを国際連盟の記録に寄託保存す。

 

南アフリカ

  イー·エッチ·ウォルトン

 

アルバニア

  エフ·エス·ノリ

 

ドイツ国

  ドクトル·アドルフ·ミュルレル

 

オーストラリア

  エス·エム·ブルース

予はここに予の署名がパヒュア、ノルフォーク島およびニュー·ギニア委任統治地域を包含せざることを宣言す。

 

ベルギー国

  ミシェル·ルヴィー

 

ブラジル国

  ガスタオ·ダ·クーニャ

 

英帝国

  アーサー·ジェームス·バルフォア

予はここに予の署名がニュー·ファンドランド島および英国植民地および保護国、英国の委任統治のもとにあるナウール島またはその他の地域を包含せざることを宣言す。

 

カナダ

  チャールズ·ジェー·ドハティー 

 

チリ国

  アグスティン·エドワルヅ

  マヌエル·リヴィス·ヴィクニャ

 

支那

  汪 栄宝

 

コロンビア国

  フランシスコ·ホセ·ウルティア

  アー·ホータ·レストレーボ

コロンビア議会の後日の同意を留保す。

 

コスタ·リカ国

  マヌエル·エメ·デ·ベラルタ

 

キューバ

  へー·デ·ブランク

 

エストニア

  アントアヌ·ピープ

 

ギリシャ

  ヴァシリ·デンドラミス

 

ハンガリー

  フェリー·パルシェ

 

インド

  セオ·ラッセ

予はここに、インドは1910年5月4日の条約最終議定書(ロ)項および本条約第5条に規定せられたる制限年齢に代ふるに、その裁量により16歳、または後日決定せらるることあるべきそれより以上の年齢をもつてするの権利を留保することを宣言す。 

 

イタリア国

更に王国政府の宣言あるまで予の署名がイタリア国植民地を拘束せざることを宣言す。

  イムペリアリ

 

日本国

下記署名の日本国代表者は、政府のために本条約第5条に関する確認を延期するの権利を留保し、かつその署名が朝鮮、台湾および関東租借地を包含せざることを宣言す。

  林 權助

 

ラトヴィア国

  エム·ヴェ-·サルナイス

 

リスアニア国

  ガルヴァナウスカス

 

ノルウェー

  フリチョフ·ナンセン

 

オランダ国

  アー·テ-·バウド

 

ペルシャ

  公爵アルファ·エド·ドウレー

 

ポーランド国およびダンチッヒ

  ベルロウスキー

 

ポルトガル

  ア·フレイレ·ダンドラデ

 

ルーマニア

  マルガリテスコ·グレシアノ

 

シャム国

シャム国国民に関するかぎり1910年の条約最終議定書(ロ)項および本条約第5条に規定せられたる年齢の制限を留保す。

  シャルーン

 

スウェーデン

  アドレルクロイツ

帝国議会の同意をもつてする批准を留保す。

 

スイス国

  モッタ

連邦議会の批准を留保す。

 

チェッコ·スロヴァキア国

  ドクトル·ロベルト·フリーデル

 

ニュージーランド

  ジェー·アレン

予はここに予の署名が西部サモア委任統治地域を包含せざることを宣言す。

  ジェー·エー

 

 醜業を行はしむるための婦女売買禁止

 に関する国際条約および最終議定書

   1910年5月4日、パリにおいて作成

【秘】                外務省

 

左の諸国の君主、元首および政府は、

「トレート·デ·ブランシュ(醜業を行はしむるための婦女売買)」なる名称をもつて知らるる売買の禁止を最有効ならしめむことを均しく希望し、これがため条約を締結することに決し、かつ1902年7月15日より25日までパリにおいて会合したる第1回会議において一提案の可決せられたるに鑑み、その全権委員を任命せり。

 右全権委員は1910年4月18日より5月4日に至るまでパリにおいて第2回会議を開催し、左の条項を協定せり。

     第 1 条

 何人たるを問はず、他人の情欲を満足せしむるため、醜行を目的として未成年の婦女を勧誘し、誘引し、または枴去したる者は、本人の承諾を得たるときといへども、また右犯罪の構成要素たる各行為が異りたる国にわたりて遂行せられたるときといへども罰せらるべし。

     第 2 条

 何人たるを問はず、他人の情欲を満足せしむるため、醜行を目的として詐欺により、または暴行、脅迫、権力濫用その他一切の強制手段をもつて成年の婦女を勧誘し、誘引し、または枴去したる者は、右犯罪の構成要素たる各行為が異りたる国にわたりて遂行せられたるときといへども罰せらるべし。

     第 3 条

 締約国は、現にその法制が前2条に定むる犯罪を防遏するに充分ならざるときは、その軽重に従ひ処罰するため必要なる措置を執り、または右措置を各自の立法機関に提案すべきことを約す。

     第 4 条

 締約国は本条約の目的に関し自国においてすでに制定し、または制定することあるべき法令をフランス共和国政府を介してたがひに通報すべし。

     第 5 条

 第1条および第2条に定むる犯罪は、本条約実施の日より、締約国間の既存条約により引き渡しを要すべき犯罪中に、当然、挿入せられたるものとみなさるべし。

     第 6 条

 本条約に定むる犯罪に関する司法事務の嘱託は、左の方法によりこれを行ふ。

1.司法官憲間の直接の通信

2.被嘱託国に駐在する嘱託國の外交官、または領事官の仲介

 該官吏は直接に当該司法官憲に司法事務嘱託書類を送達し、かつ該官憲より右送達の実行を確証する書類の送達を直接に受くるものとす。

(前記2箇の場合においては被嘱託国の上級官憲に対し同時に常に該司法事務嘱託書類の謄本を送付すべきものとす。)

3.外交手段

 各締約国は他の各締約国より発する司法事務の嘱託につき、その認容する前記嘱託方法を該国に宛てたる通告をもつて知らしむべし。

 本条第1号および第2号の場合になさるる嘱託に関して生ずることあるべき一切の紛義は、外交手段により処理せらるべし。

 別段の協定ある場合を除くのほか、司法事務嘱託書類は、被嘱託官憲の用語もしくは両関係国間に協定したる国語をもつて作成せらるたるものなるか、または右両語中の一つをもつて作成せられたる訳文(嘱託国の外交官もしくは領事館、または被嘱託国の宣誓をなしたる通訳の認証あるもの )を添付したるものなることを要す。

 司法事務嘱託の執行については、手数料または費用はその性質のいかんを問はず償還を請求せらることなかるべし。

     第 7 条

 締約国は、本条約に定むる犯罪にして、その構成要素たる各行為が異なりたる国にわたりて遂行せられたるものに関する犯罪人名簿をたがひに送付すべきことを約す。

 右文書は1904年5月18日、パリにおいて締結せられたる協定第1条に従ひ指定せられたる官憲により、他の締約五月の同種の官憲に直接に送達せらるべし。

     第 8 條 

 非署名国は本条約に加入することを得。これがためには非署名国は文書をもつてその意思を通告すべく、該文書はフランス共和国政府の記録に寄託せらるべし。同政府は外交手続きによりその認証謄本を各締約国に送付し、同時にその寄託の日を通知すべし。右加入通告書においては、本条約の目的に関し加入国の制定したる法令をもまた通知すべきものとす。

 本条約は、加入通告書寄託の日より6月を経て、加入国の全領域にわたり実施せらるべく、該国はここに締約国となるものとす。

 本条約に加入したるときは当然に、かつ特別の通告なくして1904年5月18日の協定に、ともにかつ全部、加入したることとなるべく、同協定は本条約と同日をもつて当該加入国の全領域にわたり実施せらるべし。

 もっとも前項の規定は1904年5月18日の右協定第7条を変更するものにあらず、同条は一国が右協定にのみ加入せむと欲する場合になほ適用あるものとす。

     第 9 条

 本条約(本条約は最終議定書をもつて補足せらる。右議定書はその一部を成すものとす)は批准を要す。その批准書は締約国中6国が寄託をなし得るに至りたるとき、直ちにパリにおいて寄託せらるべし。

 批准書の寄託については調書を作成すべく、その認証謄本は外交手続により各締約国に交付せらるべし。

 本条約は批准書寄託の日より6月を経て実施せらるべし。

     第 1 0 条

 締約国の一つが本条約を廃棄したるときは、右廃棄は該國に関してのみその効力を生ず。

 廃棄は文書をもつて通告せらるべく、該文書はフランス共和国政府の記録に寄託せらるべし。同政府は外交手続きによりその認証謄本を各締約国に送付し、同時にその寄託の日を通知すべし。

 本条約は右の日より12月を経て、これを廃棄したる国の全領域にわたり効力を失ふものとす。

 本条約の廃棄は同通告書中に明示あるにあらざれば、1904年5月18日の協定に廃棄を当然伴ふものにあらず、締約国は同協定を廃棄するためには同協定第8条に従い手続きをなすものとす。

     第 1 1 条

 締約国が本条約をその植民地、属地または領事裁判管轄地域の1箇または数箇に実施せしむるときは、該国は文書をもつてその意思を通告すべく、該文書はフランス共和国政府の記録に寄託せらりべし。同政府は外交手続きによりその認証謄本を各締約国に送付し、同時にその寄託の日を通知すべし。

 該通告書においてはその植民地、属地または領事裁判管轄地域につき、本条約の目的に関し該地方において制定せられたる法令を通知すべきものとす。将来、右地方において制定せらるることあるへき法令は、第4条に従ひ均しくこれを締約国に通知すべきものとす。

 本條約は、通告書寄託の日より6月を経て、その通告書に定むる植民地、属地または領事裁判管轄地域に実施せらるべし。

 本條第1項の通告をなす国は、同項に定むる通告の目的たるべき植民地、属地または領事裁判管轄地域に宛てたる司法事務の嘱託につき、その認容する嘱託方法を他の各締約国に宛てたる通告をもつて知らしむべし。

 締結国中の一つがその植民地、属地または領事裁判管轄地域の1箇または数箇につき本條約を廃棄する場合においては、本条第1項に定むる形式および条件によりこれをなすべし。右廃棄は、廃棄通告書をフランス共和国政府の記録な寄託したる日より12月を経て、その効力を生ずべし。

 締約国がその植民地、屬地または領事裁判管轄地域の1箇または数箇につき本条約に加入したるときは、当然に、かつ特別の通告なくして、1904年5月18日の協定にともに、かつ全部加入したることとなるべく、同協定は本条約と同日をもつて右地方に実施せらるべし。 

 ただし締約国がその植民地、属地または領事裁判管轄地域の1箇または数箇につき本条約を廢棄したるときは、廃棄通告書中に明示さるにあらざれば、1904年5月18日の協定の廃棄を当然伴ふもなあらず、なほ1904年5月4日の協定の署名国が同協定に対するその植民地の加入に関してなしたる宣言は維持せらるるものとす。

 もっとも本条約実施の日以後は、締結国の植民地、属地または領事裁判管轄地域に関する右協定の加入または廃棄は、本条の規定に従ひてこれをなすべし。

     第 1 2 条

 本条約は1910年5月4日の日付を有するものとし、醜業を行はしむるための婦女売買禁止に関する第2回会議に代表せられたる国の全権委員、来たる7月31日までにパリにおいてこれに署名することを得。

 

 1910年5月4日、パリにおいて本書1通を作成し、その認証謄本は各署名国に交付せらるべし。

 ドイツ国

  (第6条を留保す。)

   アルブレヒト·レンツェ       (印)

   クルト·ヨエル             (印)

 オーストリー国およびハンガリー

   オーストリー·ハンガリー国大使

             アー·ネメス    (印)

 オーストリー

   省参事官 ヨット·アイヒホッフ    (印)

 ハンガリー

   省参事官 ゲー·レルス       (印)

 ベルギー国

   ジュール·ルジューヌ        (印)

   イシドール·モー          (印)

 ブラジル国

  (第5條を留保す。)

   ジェー·セード·ソーザ·バンデイラ     (印)

 デンマーク

   セー·エー·ゴールド           (印)

 スペイン国

   オクタヴィオ·クァルテーロ     (印)

 フランス国

   エル·ベランジェ            (印)

 大ブリテン

   フランシス·バーティー       (印)

 イタリー国

   ジェー·ケー·ブヅァッティ        (印)

   ジェロラモ·カルヴィ        (印)

 オランダ国

   ア·ド·ステュエルス           (印)

   レターン·マカール            (印)

 ポルトガル

   伯爵 ド·ソーザ=ローザ        (印)

 ロシア国

   アレキシス·ド·ベルガルド      (印)

   ヴラディミール·デリュギンスキー    (印)

 スウェーデン

   エフ·ド·クレンケル           (印)

 

     最終議定書

 右の各全権委員は、本日の条約に署名するに当たり、本条約第1条、第2条および第3条は左の趣旨により了解すべきものなること、ならびにその趣旨に従へば、締約国が其の立法権を行使し、以て既定の約定を実施し、又は之を補足するの措置を執らむことは、希望すべきものなることを指示するを有益なりと認む。

(イ)第1条および第2条の規定は、締約国が他の類似の犯罪、例へば詐欺または強制手段をもつてせざる成年者の勧誘のごときものを処罰するにつき、絶対に自由なること当然なりとの趣旨において、これを最小限度とみなすことを要す。

(ロ)第1条および第2条に定むる犯罪の禁止については、「未成年の婦女」、「成年の婦女」なる語は満20歳未満または以上の婦女を指すものと了解せらるべし。ただし、いづれの国籍の婦女に対しても同一に適用することを条件として、法令をもつて保護年齢をさらに高むることを得。

(ハ)右犯罪の禁止については、法令には常に自由刑を規定することを要す。ただし他の主刑または付加刑の併科を妨ぐることなし。尚法令には被害者の年齢関係を別とし例へば第二条に定むる情状又は被害者が実際醜行に従事するに至らしめられたる事実等当該事件に付生ずることあるべき種々の加重情状を考量することを要す。

(ニ)婦女をその意に反して醜行を業とする屋内に監禁したる場合は、その重大なるに拘らず、専ら国内立法事項に属するの故をもつて、これを本条約中に規定せざりしものなり。

 本議定書は本日の条約の一部とむなさるべく、かつこれと同等の効力、価値および期間を有するものとす。

 

 1910年5月4日、パリにおいて本書1通を作成し、これに署名す。

 ドイツ国

   アルブレヒト·レンツェ       (印)

   クルト·ヨエル             (印)

 オーストリー国およびハンガリー

   オーストリー·ハンガリー国大使

             アー·ネメス    (印)

 オーストリー

   省参事官 ヨット·アイヒホッフ    (印)

 ハンガリー

   省参事官 ゲー·レルス       (印)

 ベルギー国

   ジュール·ルジューヌ        (印)

   イシドール·モー          (印)

 ブラジル国

   ジェー·セード·ソーザ·バンデイラ     (印)

 デンマーク

   セー·エー·ゴールド           (印)

 スペイン国

   オクタヴィオ·クァルテーロ     (印)

 フランス国

   エル·ベランジェ            (印)

 大ブリテン

   フランシス·バーティー       (印)

 イタリー国

   ジェー·ケー·ブヅァッティ        (印)

   ジェロラモ·カルヴィ        (印)

 オランダ国

   ア·ド·ステュエルス           (印)

   レターン·マカール            (印)

 ポルトガル

   伯爵 ド·ソーザ=ローザ        (印)

 ロシア国

   アレキシス·ド·ベルガルド      (印)

   ヴラディミール·デリュギンスキー    (印)

 スウェーデン

   エフ·ド·クレンケル           (印)

 

 醜業を行はしむるための婦女売買

 取り締まりに関する国際協定

   1904年5月18日、パリにて作成

【秘】               外務省

 

 フランス共和国大統領ドイツ帝国の名をもつてするドイツ国皇帝·プロシア国皇帝陛下、ベルギー国皇帝陛下、デンマーク国皇帝陛下、スペイン国皇帝陛下、大ブリテン·アイルランド連合王国および大ブリテン海外領土皇帝·インド皇帝陛下、イタリー国皇帝陛下、オランダ国皇帝陛下、ポルトガルおよびアルガルヴ皇帝陛下、全ロシア皇帝陛下、スウェーデン·ノルウェー国皇帝陛下ならびにスイス連邦政府は、未成年の婦女および陵辱または強制せられたる成年のために、「トレート·デ·ブランシュ(醜業を行はしむるための婦女売買)」なる名称をもつて知られたる犯罪的売買に対して有効なる保護を確保せむことを欲し、右目的を達成するに適当なる措置を統一するため協定を締結することに決し、左のごとくその全権委員を任命せり。

 フランス共和国大統領

   フランス共和国外務大臣·衆議院議員

           テオフィル·デルカッセ

 ドイツ国皇帝·プロシア国皇帝陛下

   フランス共和国駐箚特命全権大使

               公爵 ド·ラドリン

 ベルギー国皇帝陛下 

   フランス共和国駐箚特命全権公使

                  アー·ルゲー

 デンマーク国皇帝陛下

   フランス共和国駐箚特命全権公使

          伯爵 エフ·レヴェントロウ

 スペイン国皇帝陛下

   フランス共和国駐箚特命全権大使

     デル·ムニ侯爵エフェ·デ·レオン·

             イー·カスティー

 大ブリテン·アイルランド連合王国および

 大ブリテン海外領土皇帝·インド皇帝陛下

   フランス共和国駐箚特命全権大使

          サー·エドマンド·モンソン

 イタリー国皇帝陛下

   フランス共和国駐箚特命全権大使

      伯爵 トルニエッリ·ブルサーティ·

              ディ·ヴェルガーノ

 オランダ国皇帝陛下

   フランス共和国駐箚特命全権公使

        シュヴァリエー·ド·ステュエルス

 ポルトガル国およびアルガルヴ皇帝陛下

   フランス共和国駐箚特命全権公使

            テー·ド·ソーザ=ローザ

 全ロシア国皇帝陛下

   フランス共和国駐箚特命全権大使

                ド·ネリドフ

 スウェーデン国·ノルウェー国皇帝陛下

   スウェーデン国およびノルウェー国のため

   フランス共和国駐箚特命全権大使

                オーケルマン

 右各委員はその全権委任状を示し、之が良好妥当なるを認め、左の条項を協定せり。

     第 1 条

 各締約国政府は外国における醜行を目的とする婦女の勧誘に関する一切の報道の収集を任務とする官憲を設け、または指定することを約す。右官憲は、他の締約国に設けらるる同種の部局と、直接に通信するの権能を有すべし。

     第 2 条

 各国政府は醜行に従事せしめらるべき婦女の引率者を、特に停車場、乗船港および途中において、捜索するため監視をなすことを約す。右目的のため当該官吏または当該資格を有するその他の一切の者に対し、犯罪的売買の捜索に資すべき一切の報道を、法規の範囲内に於て、収集すべきことを訓令すべし。

 右売買の正犯、共犯または被害者と明らかに認めらるる者、到着したるときは、必要に応じ目的地の官憲、関係の外交官もしくは領事館またはその他の当該官憲にこれを通知すべし。

     第 3 条

 各国政府は売買に従事する外国国籍の婦女の身元および身分を明らかにするため、必要に応じ、かつ法規の範囲内において、右婦女の事情を聴取せしむることを約す。収集せられたる報道は、右婦女の送還せらるることあるべき場合のため、その本国官憲にこれを通知すべし。

 各国政府は、犯罪的売買の被害者が窮乏に陥りたるときは、一時的に、かつ送還せらるることあるべき場合のため、公私の救護所または必要なる保障を提供する個人に、法規の範囲内において、かつ出来得る限り、これを委託することを約す。

 各国政府は、右婦女中、送還を要求する者、または右婦女の監督権者より請求ありたる者を、法規の範囲内に於て、かつ成るべく、その本国に送還することを約す。送還は、身元および国籍ならびに国境到着の場所および日を了知したる後にあらざれば、これをなすことを得ず。各締約国はその領域内の通過を容易ならしむべし。

 送還に関する通信は成るべく直接の手続によりこれをなすべし。

     第 4 条

 送還せらるべき婦女が自らその輸送費用を支弁することを得ず、かつ自己に代はり支払を爲すべき夫、両親または後見人を有せざるときは、送還に要する費用中、その本国に向かひ最近き国境または乗船港に到るまでの分は右婦女の居住する国の負担とし、残余は本国の負担とす

     第 5 条

 右第3条および第4条の規定は、締約国政府間に存在することあるべき特殊条約の効力を妨ぐることなし。

     第 6 条

 締約国政府は婦女の外国における就業を掌る紹介所に対し、法規の範囲内に於て、成るべく監視をなすことを約す。

     第 7 条

 非署名国は本協定に加入することを得。これがためには外交手続きによりフランス国政府にその意思を通告すべく、同政府は一切の締約国にこれを通知すべし。

     第 8 条

 本協定は批准書交換の日より6月を経て実施せらるべし。締約国の一つが本協定を廃棄する場合においては、廃棄は該当事国に関してのみ、かつその廃棄の日より12月を経て、効力を生ずべし。

     第 9 条

 本協定は批准を要す。その批准書は成るべく速やかにパリにおいて交換せらるべし。

 右証拠として各全権委員は本協定に署名調印す。

 1904年5月18日、パリにおいて本書1通を作成し、これをフランス国外務省の記録に寄託保存すべく、その認証謄本は各締約国に交付せらるべし。

       デルカッセ        (印)

       ラドリン         (印)

       アー·ルゲー       (印)

       エフ·レヴェントロウ    (印)

       エフェ·デ·レオン·

           イー·カスティーヨ (印)

       エドマンド·モンソン    (印)

       ジー·トルニエッリ     (印)

       ア·ド·ステュエルス    (印)

       テー·ド·ソーザ=ローザ    (印)

       ネリドフ         (印)

       スウェーデン国および

       ノルウェー国のため

       スウェーデン·ノルウェー国公使

       オーケルマン        (印)

       ラルディ          (印)

     

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【可】
婦人及兒童賣買禁止ニ関スル國際條約二関シ帝國政府宣言方ノ件

右 謹テ裁可ヲ仰ク

 大正十四年六月十日

    内閣總理大臣 子爵 加藤髙明
         【内閣總理大臣之印】

 

外甲六五  十四年六月十日才可

大正十四年六月一日 内閣書記官長 花押[江木 翼] 

内閣書記官 印 印

内閣總理大臣 花押  法制局長官 印[塚本 清治]

外務大臣 花押[幣原 喜重郎] 内務大臣 花押[若槻 禮次郎] 大藏大臣 [濱口] 雄[幸] 陸軍大臣 花押[宇垣 一成] 海軍大臣 [財部] 彪 文部大臣 花押[岡田 良平] 農林大臣 △[岡崎 邦輔] 遞信大臣 花押[安達 謙藏] 鐵道大臣 花押[仙石 貢]

別紙 外務大臣請議 婦人及兒童賣買禁止ニ關スル國際條約ニ關シ帝國政府宣言方ノ件

ヲ審査スルニ右ハ相當ノ儀ト思考ス 依テ請議ノ通 閣議決定セラレ可然ト認ム

    指令案

婦人及兒童賣買禁止ニ關スル國際條約ニ關シ帝國政府宣言方ノ件 請議ノ通

   大正[十]四年六月十日

 

  國際聯盟規約 大正九年一月 條約苐一號
   苐二十三條

聯盟國ハ現行 又ハ将来 協定セラルヘキ國際條約規定ニ遵由シ

 略

(ハ) 婦人 及 兒童ノ賣買 竝 阿片其他ノ有害藥物ノ取引ニ關スル取極ノ實行ニ付 一般監視ヲ聯盟ニ委託スヘシ

 略

 

法□外二六□五月九日 印   別紙添付

條三機密第八六號

  大正十四年五月四日

       外務大臣 男爵 幣原喜重郎
            【外務大臣之印】

 内閣總理大臣 子爵 加藤高明 殿

   婦人 及 兒童賣買禁止ニ關スル國際條約ニ

   關シ帝國政府宣言方 請議ノ件

歐洲ニ於テハ第十九世紀末ニ於テ 醜業ヲ行ハシムル目的ヲ以テ婦女ヲ誘拐シ之ヲ國外ニ賣却スル等ノ反人道的行爲ニ對スル禁遏運動 熾烈トナリ 千九百二年 佛蘭西國巴里ニ於テ 之カ禁遏方法ヲ審議スル爲 國際会議 開催セラレ 其結果 千九百四年五月十八日ノ佛蘭西國外十一國間ノ協定 並 千九百十年五月四日ノ獨逸國外十二國間ノ國際條約 及 最終議定書 成立シ 更ニ過般ノ世界大戰ニ關スル各平和條約ニ挿入セラレタル國際聯盟規約第二十三條(ハ)項ハ 本問題ノ取極實行ニ付 其一般監視ヲ國際聯盟ニ委託シタルカ 國際聯盟ニ於テハ千九百二十一年二月ノ理事會ノ決議ニヨリ 同年六月三十日ヨリ七月五日迄 瑞西國「ジュネーヴ」ニ於テ 本問題審議ノ爲 國際會議ヲ開催シ 帝國ヲ始メ三十四國之ニ參加シ 其ノ結果 一ノ最終議定書ヲ作成シ 次テ同年九月開催ノ國際聯盟總會第二囘會議ニ於テハ 右最終議定書ヲ基礎トシテ一ノ條約案ヲ可決シ 同年九月三十日 帝國外三十二國間ノ 婦人 及 兒童賣買禁止ニ關スル國際條約 成立致候

本條約第一條 並 第五條ニ據レハ 本條約締約國ハ前記千九百四年ノ協定 並 千九百十年ノ條約ニ加入スルコトヲ要シ 且 千九百十年ノ條約最終議定書(ロ)項ニ規定スル保護年齢ヲ滿二十一歳ニ改ムルノ必要有之候處 帝國ニ於テハ人道的協力ノ見地ヨリ本件ニ贊同スル所ナレトモ 前顯保護年齢ハ本邦娼妓取締規則所定ノ年齢ト權衡ヲ失スル所アリ 且 婦女ノ賣買取締ノ問題ニ關シ内地ト事情ヲ異ニスル朝鮮、臺灣 及 關東租借地ヲ該條約ニ包含セシムルコトモ亦 不適當ナリト認メタルヲ以テ 帝國全權委員ハ之ニ署名スルニ際シ「下記署名ノ日本國代表者ハ 政府ノ爲ニ本條約第五條ニ關スル確認ヲ延期スルノ權利ヲ留保シ 且 其署名カ朝鮮、臺灣 及 關東租借地ヲ包含セサルコトヲ宣言ス」ナル留保 並 宣言ヲ爲ス所アリタルカ 今般 帝國政府ニ於テ本條約ノ御批准ヲ奏請スルニ

リテハ 曩ニ帝國全權委員ノ留保シタル年齢ノ制限ヲ確認シ 且 樺太 及 南洋委任統治地域ニ付テモ他ノ殖民地ト同樣 本條約ヨリ除外スルノ必要アリト被認候ニ付 前記帝國全權委員ノ留保 並 宣言ヲ確認 並 更正スル爲 國際聯盟理事會ニ於ケル帝國代表者ヲシテ國際聯盟事務總長ニ對シ別添ノ通リ宣言書ヲ發セシメタル上 批准 並 加入ノ手續ヲ執ル樣致度 茲ニ關係條約正文 及 譯文相添ヘ 右閣議決定方 及請議候也

 

以書翰啓上致候 陳者 國際聯盟理事會ニ於ケル日本國代表者タル下名ハ 帝國政府ノ訓令ニ依リ 日本國政府ノ爲シタル同封ノ宣言書ヲ茲ニ國際聯盟事務總長閣下ニ轉致スルノ光榮ヲ有シ候 該宣言書ハ 千九百二十一年ノ婦人及兒童ノ賣買禁止ニ關スル國際條約中ニ存スル帝國全權委員ノ留保ヲ確認シ 且 其ノ宣言ヲ更正スルノ目的ニ出テタルモノニ有之候

下名ハ又 帝國政府ノ命ニ依リ 國際聯盟事務總長ニ於テ該條約批准書寄託ト同樣ニ 國際聯盟事務局ノ記錄ニ該宣言書ヲ保管シ 且 該條約批准書ノ受領ヲ他ノ聯盟國 及 該條約ニ署名ヲ許サレタル國ニ通知スルト同一ノ方法ヲ以テ 該宣言書ノ謄本ヲ他ノ該條約締約國ニ送付セラルルノ措置ヲ執ラレムコトヲ要請致候

下名ハ茲ニ閣下ニ向テ重テ敬意ヲ表シ候 敬具

  千九百二十五年 月 日 佛蘭西國巴里ニ於テ

    国際連盟理事會ニ於ケル日本國代表者

        特命全權大使 子爵 石井菊次郎

 瑞西國「ジュネーヴ」ニ於テ

  國際聯盟事務總長イーリツク、ドラモンド閣下

 

    日本國政府宣言

第二囘國際聯盟總會帝國全權委員ハ 政府ノ爲ニ 千九百二十一年九月三十日ノ婦人及兒童ノ賣買禁止ニ關スル條約第五條ニ關スル確認ヲ延期スルノ權利ヲ留保シ 且 其ノ署名カ朝鮮、臺灣 及 關東租借地ヲ包含セサルコトヲ宣言シタルカ 日本國政府ハ該全權委員ノ爲シタル留保ヲ確認シ 且 其ノ宣言ヲ更正シ 茲ニ左ノ如ク左記ノ宣言ス

帝國政府ハ 該條約第五條 及 千九百十年五月四日ノ條約最終議定書(ロ)項ニ規定セラレタル年齢ノ制限ニ代フルニ滿十八歳ヲ以テスルノ權利ヲ留保シ 且 樺太 及 南洋委任統治地域ハ朝鮮、臺灣 及 關東租借地ト事情ヲ同シクスルモノナルニ依リ 帝國全權委員ノ署名ハ朝鮮、臺灣 及 關東租借地ニ加フルニ樺太 及 南洋委任統域ヲ包含セス

 千九百二十五年 月 日

 

Sir,

 In pursuance of instructions from the Japanese Government, I have the honour to transmit to you the enclosed declaration made them for the purpose of maintaining the reservation and modifying the declaration of the Japanese Delegate appended to the International Convention of September 30th, 1921, for the Suppression of Traffic in Woman and Children.

 I am further instructed to request that you will be so good as to take steps to the end that this declaration of the Japanese Government shall be deposited in the archives of the Secreteriat of the League of Nations in the same way as the instruments of ratification of the above-mentioned Convention, and that copies of this declaration shall be transmitted to the signatories to that Convention in the same way as the receipt of the instruments of ratification is notified to the other Menbers of the League of Nations and to the States admitted to sign the Convention.

 I avail myself of this occasion to renew to you the assurance of my my highest consideration.

 

       Viscount  K. Ishii, 

 Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary, 

     Japanese representative at the Council

         of the League of Nations.

 

Sir Eric Drummond,

 

 Secretary-General of the League of Nations,

        G e n e v a .

 

DECLARATION OF THE JAPANESE GOVERNMENT.

 On behalf of his Government, the Japanese Delegate to the Second assembly of the League of Nations reserved the right to defer confirmation with regard to Article 5 of the International Convention of September 30th, 1921, for the Suppression of Traffic in Wonen and Cildren, and declared at the same time that his signiture does not include Chosen, Taiwan and the Leased Territory of Kwangtung. The Japanese Government, now in maintaining the reservation and modifying the declaration thus made by their delegate, hereby declare;

 That the Japanese Government reserve the right to substitute eighteen completed years of age for the age limits prescribed in Article 5 of the lnternational Convention of September 30th, 1921, for the Suppression of Traffic in Wonen and Cildren and Paragraph B of the final Protocol of the Convention of May 4th, 1910; and further, that conditions in the Japanese portion of Saghalien Island and in Japan's Mandated Territory in the South Seas being similar to those prevailing in Chosen, Taiwan and the Leased Territory of Kwangtung, the signiture of the Japanese Delegate does not include the Japanese portion of Saghalien island and Japan's Mandated Territory in the South Seas being similar to those prevaling in Chosen, Taiwan and the Leased Territory of Kwangtung, the signiture of the Japanese Delehate dose not include the Japanese portion of Saghalien island and Japan's Mandated Territory in the South Seas in addition to Chosen, Taiwan and the Leased Territory of Kwangtung.

          Paris,      1925.

 

婦人 及 兒童ノ賣買禁止ニ關スル國際條約

 千九百二十一年九月三十日「ジュネーヴ」ニ於テ作成

【秘】              外務省

 

   婦人 及 兒童ノ賣買禁止ニ關スル國際條約

千九百二十一年九月三十日ヨリ千九百二十二年三月三十一日迄「ジュネーヴ」ニ於テ署名スルコトヲ得

アルバニア」國、獨逸國、澳地利國、白耳義國、伯剌西爾國、英帝國(加奈陀、濠太利聯邦、南阿弗利加聯邦、新西蘭 及 印度ト共ニ)、智利國、支那國、哥倫比亞國、「コスタ、リカ」國、玖馬國、「エストニア」國、希臘國、洪牙利國、伊太利國、日本國、「ラトヴィア」國、「リスアニア」國、諾威國、和蘭國、波斯國、波蘭國(「ダンチッヒ」ト共ニ)、葡萄牙國、羅馬尼亞國、暹羅國、瑞西國、瑞西國 及 「チェッコ、スロヴァキア」國ハ

千九百四年五月十八日ノ協定 及 千九百十年五月四日ノ條約ノ前文中ニ「トレート、デ、ブランシュ(醜行ヲ行ハシムル爲ノ婦女賣買)」ナル名稱ヲ以テ記載セラレタル婦人及兒童ノ賣買禁止ヲ一層完全ニ確保セムコトヲ切望シ 國際聯盟理事會ニ依リ召集セラレ千九百二十一年六月三十日ヨリ七月五日迄「ジュネーヴ」ニ會合シタル國際會議ノ最終議定書ニ掲ケラレタル勸告ヲ了承シ

右協定 及 條約ノ追加條約ヲ締結スルコトニ決シ

之カ爲左ノ如ク其ノ全權委員ヲ任命セリ

アルバニア」國 最高會議議長

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  国会議員

   「ファン、エス、ノリ」

獨逸國 大統領

  瑞西國駐剳 特命全權公使

   「ドクトル、アドルフ、ミュルレル」

澳地利共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  前大使

   「アルベルト、メンスドルフ·プーイリー·

          ディートリヒシュタイン」

白耳義國 皇帝陛下

  婦人 及 兒童ノ賣買ニ關スル國際會議 議長

  國務大臣

   「ミシェル、ルヴィー」

伯剌西爾共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  佛蘭西國駐剳 特命全權大使

   「ドクトル、ガスタオ、ダ、クーニャ」

大不列顚愛蘭聯合王國 及 大不列顚海外領土皇帝 印度 皇帝陛下

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  樞密院議長 國會議員

   「アーサー·ジェームズ·バルフォア」

     及

  加奈陀

    第二囘國際聯盟總會 代表者

    司法大臣 兼 檢事總長

     「チャールズ、ジョーゼフ、ドハティー

  濠太利聯邦

    第二囘國際聯盟總會 代表者

    衆議院議員 陸軍大尉

     「スタンレー、メルボルン、ブルース」

  南阿弗利加聯邦

    第二囘國際聯盟總會 代表者

    聯合王國南阿弗利加聯邦 高級委員

     「サー、エドガー、ハリス、ウォルトン

  新西蘭

    第二囘國際聯盟總會 代表者

    聯合王國新西蘭 高級委員

     「サー、ジェームズ、アレン」

  印度

    瑞西國駐剳特命全權公使

     「セオ、ラッセル」

智利共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  英國駐剳 特命全權公使

   「アグスティン、エドワルヅ」

  婦人 及 兒童ノ賣買ニ關スル國際會議 代表委員

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  瑞西國駐剳 特命全權公使

   「マヌエル、リヴァス、ヴィクニァ」

支那共和国 大總統

  瑞西國駐剳 特命全權公使

   汪 營寳

哥倫比亞共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  瑞西國駐剳 特命全權公使

   「ドクトル、フランシスコ、ホセ、ウルティア」

  第二囘國際聯盟總會 代表者 

  哥倫比亞國 及 「ヴェネズェラ」國間ノ仲裁裁判ニ

  關スル同國ノ辯護士

   「ドクトル、アー、ホータ、レストレーボ」

「コスタ、リカ」共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  佛蘭西國駐剳 特命全權公使

   「マヌエル、マリア、デ、ペラルタ」

玖馬共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  瑞西國 及 和蘭國駐剳特命全權公使

   「ギリェルモ、デ、ブランク」

エストニア」共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  外務大臣

   「アントアヌ、ピープ」

希臘國 皇帝陛下

  婦人 及 兒童ノ賣買ニ關スル國際會議 代表委員

  國際聯盟 希臘國常設事務局長

   「ヴァシリ、デンドラミス」

洪牙利國 攝政陛下

  瑞西國駐剳 代理公使

   「フェリー、バルシェ

          ド、テルジェクファルヴァ」

伊太利國 皇帝陛下

  第二囘國際聯盟總會 代表者 大使

   公爵 「ジー、イムペリアリ、デイ、

      プリンチピ、ディ、フランカヴィルラ」

日本國皇帝陛下

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  英國駐剳 特命全權公使

   男爵 林 權助

「ラトヴィア」共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  外務次官

   「エム、ヴェ-、サルナイス」

「リスアニア」共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  大藏 商務 工務 及 交通大臣

   「エルネスト、ガルヴァナウスカス」

諾威國 皇帝陛下

  第二囘國際聯盟總會 諾威國主席代表者

   「ドクトル、フリチョフ、ナンセン」  

和蘭國 皇帝陛下

  在瑞西和蘭國公使館附外交官捕

   「ヨンクヘール、アー、テ-、バウド」

波斯國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

   公爵 「アルファ、エド、ドウレー」

波蘭共和國 大統領

  婦人 及 兒童ノ賣買ニ關スル國際會議 代表委員

  國際聯盟 和蘭國代表委員 書記長

  公使館參事官

   「ジャン、ペルロウスキー」

(註 「ペルロウスキー」氏ハ波蘭國政府ヨリ「ダンチッヒ」自由市ヲ代表スヘキコトヲ委任セラレタリ)

葡萄牙共和國 大統領

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  前外務大臣

   「アルフレド、ブレイン、ダンドラデ」

羅馬尼亞國 皇帝陛下

  婦人 及 兒童ノ賣買ニ關スル國際會議 代表委員

  瑞西國駐剳 羅馬尼亞國代理公使

  全權公使

   「イー、マルガリテスコ、グレシアノ」

暹羅國 皇帝陛下

  婦人 及 兒童ノ売買ニ關スル関國際會議

                 代表委員

  第二囘國際聯盟總会 代表者 特命全權公使

   公爵 「シァルーン」

瑞西國 皇帝陛下

  瑞西國駐剳 特命全權公使

   「ド、アドレルクロイツ」

瑞西聯邦政府

  第二囘國際聯盟總會 代表者

  聯邦政務省長官 聯邦參事院議官

   「ジュセップ、モッタ」

「チェッコ、スロヴァキア」共和國 大統領

  瑞西國駐剳 特命全權公使

   「ドクトル、ロベルト、フリーデル

右各委員ハ其ノ全權委任狀ヲ示シ 之カ良好妥當ナルヲ認メタル後 左ノ條項ヲ協定セリ

     第 一 條

締約國ニシテ未タ千九百四年五月十八日ノ協定 及 千九百十年五月四日ノ條約ノ當事國タラザルニ於テハ 右締約國ハ成ルへク速ニ右協定 及 條約中ニ定メラレタル方法ニ從ヒ 之カ批准書 又ハ加入書ヲ送付スルコトヲ約ス

     第 二 條

締約國ハ 男女兒童ノ賣買ニ從事シ千九百十年五月四日ノ條約第一條ニ規定スルガ如キ罪ヲ犯ス者ヲ搜索シ 且 之ヲ處罰スル爲 一切ノ措置ヲ執ルコトヲ約ス

     第 三 條

締約國ハ千九百十年五月四日ノ條約第一條 及 第二條ニ定メタル犯罪ノ未遂 及 法規ノ範圍内ニ於テ該犯罪ノ予備ヲ處罰スルコトヲ確保スル爲 必要ナル手段ヲ執ルコトヲ約ス

     第 四 條

締約國ハ 締約國間ニ犯罪人引渡條約存在セサル場合ニ於テハ 千九百四年五月四日ノ條約第一條 第二條ニ定メタル犯罪ニ付起訴セラレ 又ハ有罪ト判決セラレタル者ノ引渡 又ハ之カ引渡準備ノ爲 其ノ爲シ得ル一切ノ措置ヲ執ルコトヲ約ス

     第 五 條

千九百十年ノ條約ノ最終議定書(ロ)項ノ「満二十歳」ナル語ハ 之ヲ「満2二十一歳」ニ改ムヘシ

     第 六 條

締約國ハ 職業紹介所ノ免許監督ニ関シ未タ立法上 又ハヲ行政上ノ措置ヲ執ラサル場合ニ於テハ 他國ニ職業ヲ求ムル婦人 及 兒童ノ保護ヲ確保スルニ必要ナル規則ヲ設クルコトヲ約ス

     第 七 條

締約國ハ移民ノ入國 及 出國ニ關シテ婦人 及 兒童ノ賣買ヲ防遏スルニ必要ナル行政上 及 立法上ノ措置ヲ執ルコトヲ約ス 特ニ締約國ハ 移民船ニ依リ旅行スル婦人 及 兒童ニ付 其ノ出發地 及 到著地ニ於ケルノミナラス 亦 其ノ旅行中ニ於ケル保護ニ必要ナル規則ヲ定ムルコト 竝 婦人 及 兒童ニ該賣買ノ危険ヲ警告シ 且 宿泊 及 援助ヲ得ヘキ場所ヲ指示スル掲示ヲ停車場 及 港ニ掲クル手配ヲ爲スコトヲ約ス

     第 八 條

本條約ハ佛蘭西語 及 英吉利語ノ本文ヲ以テ共ニ正文トシ 本日ノ日付ヲ有シ 且 千九百二十二年三月三十一日迄 之ニ署名スルコトヲ得

     第 九 條

本條約ハ批准ヲ要ス 批准書ハ國際連盟事務總長ニ之ヲ送付スへク 事務總長ハ之カ受領ヲ他ノ連盟國 及 本條約ニ署名ヲ許サレタル國ニ通知スへシ 批准書ハ事務局ノ記錄ニ寄託セラルヘシ

事務總長ハ國際聯盟規約第十八条ノ規定ニ從ヒ 第一批准書ノ寄託ト共本條約ヲ登錄スへシ

     第 十 條

聯盟國ニシテ千九百二十二年四月一日前ニ本條約ニ署セサルモノハ 之ニ加入スルコトヲ得

聯盟理事會カ正式ニ本條約ヲ送付スルコトヲ決定スルコトアルヘキ非連盟國ニ付 亦同シ

加入ハ聯盟事務總長ニ之ヲ通告スへク 事務總長ハ一切ノ関係国ニ對シ右加入 及 其ノ通告ノ日ヲ通知スへシ

     第 十 一 條

本條約ハ各当事國ニ付 其ノ批准書 又ハ加入書ノ寄託ノ日ヨリ實施セラルヘシ

     第 十 二 條

本條約ハ本條約ノ當事國タル聯盟國 又ハ其ノ他ノ國ニ於テ十二月ノ豫告ヲ以テ之ヲ廢棄スルコトヲ得 廢棄ハ聯盟事務總長ニ宛テタル書面ノ通告ニ依リ之ヲ爲スへシ 事務總長ハ直チニ他ノ一切ノ當事国ニ右通告ノ謄本ヲ送付シ 同通告受領ノ日ヲ通知スへシ

廃棄ハ通告アリタル日ヨリ一年ヲ經テ其ノ效力ヲ生シ 且 通告ヲ爲シタル國ニ關シテノミ效力アルモノトス

     第 十 三 條

聯盟事務總長ハ 本條約ニ署名シ 之ヲ批准シ 又ハ之ヲ廢棄シタル當事國ヲ表示スル特別ノ記錄ヲ保存スへシ 右記錄ハ聯盟國ヲシテ何時ニテモ之ヲ閲覧スルコトヲ得シムヘク 又 聯盟理事回ノ指示ニ從ヒ成ルへク屢 之ヲ公表スへシ

     第 十 四 條

本條約ニ署名スル連盟國 又ハ其ノ他ノ國ハ 其ノ署名カ其ノ殖民地、海外屬地、保護國 又ハ其ノ主權 若ハ權力ノ下ニ在ル地域ノ全部 又ハ一部ヲ包含セサルコトヲ宣言シ得ヘク 右宣言ニ於テ除外セラレタル右殖民地、海外屬地、保護國 又ハ地域ノ何レノ爲ニモ後日 各別ニ加入ヲ爲スコトヲ得

廃棄モ亦 右殖民地、海外屬地、保護國、又ハ其ノ主權 若クハ權力ノ下ニ在る地域ノ何レニ關シテモ各別ニ之ヲ爲スコトヲ得ヘク 且 第十二条ノ規定ハ右廃棄に付 適用セラルヘシ

 

千九百二十一年九月三十日 「ジュネーヴ」ニ於テ本書一通ヲ作成シ 之ヲ國際聯盟ノ記錄ニ寄託保存ス

 

南阿弗利加

  イー、エッチ、ウォルトン

 

アルバニア」國

  エフ、エス、ノリ

 

獨逸國

  ドクトル、アドルフ、ミュルレル

 

濠太利

  エス、エム、ブルース

予ハ茲ニ予ノ署名カ「パヒュア」、「ノルフォーク」島 及 「ニュー·ギニア委任統治地域ヲ包含セサルコトヲ宣言ス

 

白耳義國

  ミシェル、ルヴィー

 

伯剌西爾

  ガスタオ、ダ、クーニャ

 

英帝國

  アーサー、ジェームス、バルフォア

予ハ茲ニ予ノ署名カ「ニュー·ファンドランド」島、英國殖民地 及 保護國、英国ノ委任統治ノ下ニ在ル「ナウール」島 又ハ其ノ他ノ地域ヲ包含セサルコトヲ宣言ス 

 

加奈陀

  チャールズ、ジェー·ドハティー 

 

智利國

  アグスティン、エドワルヅ

  マヌエル、リヴィス、ヴィクニャ

 

支那

  汪 榮寶

 

哥倫比亞國

  フランシスコ、ホセ、ウルティア

  アー、ホータ、レストレーボ

哥倫比亞議會ノ後日ノ同意ヲ留保ス

 

「コスタ、リカ」國

  マヌエル、エメ、デ、ベラルタ

 

玖馬

  へー、デ、ブランク

 

エストニア

  アントアヌ、ピープ

 

希臘國

  ヴァシリ、デンドラミス

 

洪牙利國

  フェリー、パルシェ

 

印度

  セオ、ラッセ

予ハ茲ニ 印度ハ千九百十年五月四日ノ條約最終議定書(ロ)項 及 本條約第五条ニ規定セラレタル制限年齢ニ代フルニ 其ノ裁量ニ依リ十六歳 又ハ後日決定セラルルコトアルヘキ其ヨリ以上ノ年齢ヲ以テスルノを権利ヲ留保スルコトヲ宣言ス

 

伊太利國

更ニ王国政府ノ宣言アル迄 予ハ予ノ署名カ「イタリア」國植民地を拘束セサルコトヲ宣言ス

  インペリアリ

 

日本國

下記署名ノ日本國代表者ハ 政府ノ爲ニ 本條約第五條ニ關スル確認ヲ延期スルノ権利ヲ留保シ 且 其ノ署名カ朝鮮、臺灣 及 關東租借地ヲ包含セサルコトヲ宣言ス

  林 權助

 

「ラトヴィア」國

  エム、ヴェ-、サルナイス

 

「リスアニア」國

  ガルヴァナウスカス

 

諾威國

  フリチョフ、ナンセン

 

和蘭

  アー、テ-、バウド

 

波斯國

  公爵 アルファ·エド、ドウレー

 

波蘭國 及 「ダンチッヒ」

  ベルロウスキー

 

葡萄牙

  ア、フレイレ、ダンドラデ

 

羅馬尼亞國

  マルガリテスコ、グレシアノ

 

暹羅國

暹羅國國民ニ間スル限リ千九百十年ノ條約最終議定書(ロ)項 及 本條約第五條ニ規定セラレタル年齢ノ制限ヲ留ヲ保ス

  シャルーン

 

瑞典

  アドレルクロイツ

帝國議会ノ同意ヲ以テスル批准ヲ留保ス

 

瑞西

  モッタ

聯邦議會ノ批准ヲ留保ス

 

「チェッコ·スロヴァキア」國

  ドクトル、ロベルト、フリーデル

 

新西蘭

  ジェー、アレン

予ハ茲ニ予ノ署名カ西部「サモア委任統治地域ヲ包含セサルコトヲ宣言ス

  ジェー、エー

 

 醜業ヲ行ハシムル爲ノ婦女賣買禁止

 ニ關スル國際條約 及 最終議定書

    千九百十年五月四日 巴里二於テ作成

【秘】               外務省

 

左ノ諸國ノ君主、元首 及 政府ハ

「トレート、デ、ブランシュ(醜業ヲ行ハシムル爲ノ婦女賣買)」ナル名稱ヲ以テ知ラルル賣買ノ禁止ヲ最有效ナラシメムコトヲ均シク希望シ 之カ爲 條約ヲ締結スルコトニ決シ 且 千九百二年七月十五日ヨリ二十五日迄 巴里ニ於テ會合シタル第一囘會議ニ於テ一提案ノ可決セラレタルニ鑑ミ 其ノ全權委員ヲ任命セリ

右全權委員ハ千九百十年四月十八日ヨリ五月四日ニ至ル迄 巴里ニ於テ第二囘會議ヲ開催シ 左ノ條項ヲ協定セリ

     第 一 條

何人タルヲ問ハス 他人ノ情欲ヲ滿足セシムル爲 醜行ヲ目的トシテ未成年ノ婦女ヲ勸誘シ 誘引シ 又ハ枴去シタル者ハ 本人ノ承諾ヲ得タルトキト雖 又 右犯罪ノ構成要素タル各行爲カ異リタル國ニ亙リテ遂行セラレタルトキト雖 罰セラルヘシ

     第 二 條

何人タルヲ問ハス 他人ノ情欲ヲ滿足セシムル爲 醜行ヲ目的トシテ詐欺ニ依リ 又ハ暴行、脅迫、權力濫用 其ノ他一切ノ强制手段ヲ以テ成年ノ婦女ヲ勸誘シ 誘引シ 又ハ枴去シタル者ハ 右犯罪ノ構成要素タル各行爲カ異リタル國ニ亙リテ遂行セラレタルトキト雖 罰セラルヘシ

     第 三 條

締約國ハ 現ニ其ノ法制カ前二條ニ定ムル犯罪ヲ防遏スルニ充分ナラサルトキハ 其ノ輕重ニ從ヒ處罰スル爲 必要ナル措置ヲ執リ 又ハ右措置ヲ各自ノ立法機關ニ提案スヘキコトヲ約ス

     第 四 條

締約國ハ本條約ノ目的ニ關シ自國ニ於テ旣ニ制定シ 又ハ制定スルコトアルヘキ法令ヲ佛蘭西共和國政府ヲ介シテ互ニ通報スへシ

     第 五 條

第一條 及 第二條ニ定ムル犯罪ハ本條約實施ノ日ヨリ 締約國間ノ旣存條約ニ依リ引渡ヲ要スヘキ犯罪中ニ當然 挿入セラレタルモノト看做サルヘシ

     第 六 條

本條約ニ定ムル犯罪ニ關スル司法事務ノ囑託ハ 左ノ方法ニ依リ之ヲ行フ

一 司法官憲間ノ直接ノ通信

二 被囑託國ニ駐在スル囑託國ノ外交官 又ハ領事官ノ仲介 該官吏ハ直接ニ當該司法官憲ニ司法事務囑託書類ヲ送達シ 且 該官憲ヨリ右送達ノ實行ヲ確證スル書類ノ送達ヲ直接ニ受クルモノトス

(前記二箇ノ場合ニ於テハ被囑託國ノ上級官憲ニ對シ同時ニ常ニ該司法事務囑託書類ノ謄本ヲ送付スヘキモノトス)

三 外交手段

各締約國ハ他ノ各締約國ヨリ發スル司法事務ノ囑託ニ付 其ノ認容スル前記囑託方法ヲ該國ニ宛テタル通告ヲ以テ知ラシムヘシ

本條第一號 及 第二號ノ場合ニ爲サルル囑託ニ關シテ生スルコトアルヘキ一切ノ紛義ハ外交手段ニ依リ處理セラルヘシ

別段ノ協定アル場合ヲ除クノ外 司法事務囑託書類ハ 被囑託官憲ノ用語 若ハ兩關係國間ニ協定シタル國語ヲ以テ作成セラレタルモノナルカ 又ハ右兩語中ノ一ヲ以テ作成セラレタル譯文(囑託國ノ外交官 若ハ領事館 又ハ被囑託國ノ宣誓ヲ爲シタル通譯ノ認證アルモノ )ヲ添附シタルモノナルコトヲ要ス

司法事務囑託ノ執行ニ付テハ手數料 又ハ費用ハ其ノ性質ノ如何ヲ問ハス償還ヲ請求セラルルコトナカルヘシ

     第 七 條

締約國ハ 本條約ニ定ムル犯罪ニシテ 其ノ構成要素タル各行爲カ異リタル國ニ亙リテ遂行セラレタルモノニ關スル犯罪人名簿ヲ互ニ送付スヘキコトヲ約ス

右文書ハ千九百四年五月十八日 巴里ニ於テ締結セラレタル協定第一條ニ從ヒ指定セラレタル官憲ニ依リ 他ノ締約國ノ同種ノ官憲ニ直接ニ送達セラルヘシ

     第 八 條

非署名國ハ本條約ニ加入スルコトヲ得 之カ爲ニハ 非署名國ハ文書ヲ以テ其ノ意思ヲ通告スヘク 該文書ハ佛蘭西共和國政府ノ記錄ニ寄託セラルヘシ 同政府ハ外交手續ニ依リ其ノ認證謄本ヲ各締約國ニ送付シ 同時ニ其ノ寄託ノ日ヲ通知スへシ 右加入通告書ニ於テハ本條約ノ目的ニ關シ加入國ノ制定シタル法令ヲモ亦 通知スヘキモノトス

本條約ハ 加入通告書寄託ノ日ヨリ六月ヲ經テ 加入國ノ全領域ニ亙リ實施セラルヘク 該國ハ茲ニ締約國トナルモノトス

本條約ニ加入シタルトキハ 當然ニ 且 特別ノ通告ナクシテ 千九百四年五月十八日ノ協定ニ 共ニ 且 全部 加入シタルコトトナルヘク 同協定ハ本條約ト同日ヲ以テ当該加入國ノ全領域ニ亙リ實施セラルヘシ

尤モ前項ノ規定ハ千九百四年五月十八日ノ右協定第七條ヲ變更スルモノニ非ス 同條ハ一國カ右協定ニノミ加入セムト欲スル場合ニ猶 適用アルモノトス

     第 九 條

本條約(本條約ハ最終議定書ヲ以テ補足セラル 右議定書ハ其ノ一部ヲ成スモノトス)ハ批准ヲ要ス 其ノ批准書ハ締約國中六國カ寄託ヲ爲シ得ルニ至リタルトキ 直ニ巴里ニ於テ寄託セラルヘシ

批准書ノ寄託ニ付テハ調書ヲ作成スヘク 其ノ認證謄本ハ外交手續ニ依リ各締約國ニ交付セラルヘシ

本條約ハ 批准書寄託ノ日ヨリ六月ヲ經テ 實施セラルヘシ

     第 十 條

締約國ノ一カ本條約ヲ廢棄シタルトキハ 右廢棄ハ該國ニ關シテノミ其ノ效力ヲ生ス

廢棄ハ文書ヲ以テ通告セラルヘク 該文書ハ佛蘭西共和國政府ノ記錄ニ寄託セラルヘシ 同政府ハ外交手續ニ依リ其ノ認證謄本ヲ各締約國ニ送付シ 同時ニ其ノ寄託ノ日ヲ通知スへシ

本條約ハ右ノ日ヨリ十二月ヲ經テ 之ヲ廢棄シタル國ノ全領域ニ亙リ效力ヲ失フモノトス

本條約ノ廢棄ハ 同通告書中ニ明示アルニ非サレハ 千九百四年五月十八日ノ協定ノ廢棄ヲ當然 伴フモノニ非ス 締約國ハ同協定ヲ廢棄スル爲ニハ同協定第八條ニ從ヒ手續ヲ爲スへキモノトス

     第 十 一 條

締約國カ本條約ヲ其ノ殖民地、屬地 又ハ領事裁判管轄地域ノ一箇 又ハ數箇ニ實施セムスルトキハ 該國ハ文書ヲ以テ其ノ意思ヲ通告スヘク 該文書ハ佛蘭西共和國政府ノ記錄ニ寄託セラルヘシ 同政府ハ外交手續ニ依リ其ノ認證謄本ヲ各締約國ニ送付シ 同時ニ其ノ寄託ノ日ヲ通知スへシ

該通告書ニ於テハ其ノ殖民地、屬地 又ハ領事裁判管轄地域ニ付 本條約ノ目的ニ關シ該地方ニ於テ制定セラレタル法令ヲ通知スヘキモノトス 將來 右地方ニ於テ制定セラルルコトアルヘキ法令ハ第四條ニ従ヒ均シク之ヲ締約國ニ通知スヘキモノトス

本條約ハ 通告書寄託ノ日ヨリ六月ヲ經テ 其ノ通告書ニ定ムル殖民地、屬地 又ハ領事裁判管轄地域ニ實施セラルヘシ

本條第一項ノ通告ヲ爲ス國ハ 同項ニ定ムル通告ノ目的タルヘキ殖民地、屬地 又ハ領事裁判管轄地域ニ宛テタル司法事務ノ囑託ニ付 其ノ認容スル囑託方法ヲ他ノ各締約國ニ宛テタル通告ヲ以テ知ラシムヘシ

締結國中ノ一カ其ノ殖民地、屬地 又ハ領事裁判管轄地域ノ一箇 又ハ數箇ニ付 本條約ヲ廢棄スル場合ニ於テハ 本條第一項ニ定ムル形式 及 條件ニ依リ之ヲ爲スへシ 右廢棄ハ 廢棄通告書ヲ佛蘭西共和國政府ノ記錄ニ寄託シタル日ヨリ十二月ヲ經テ 其ノ效力ヲ生スへシ

締約國カ其の殖民地、屬地 又ハ領事裁判管轄地域ノ一箇 又ハ數箇ニ付 本條約ニ加入シタルトキハ 當然ニ 且 特別ノ通告ナクシテ 千九百四年五月十八日ノ協定ニ 共ニ 且 全部 加入シタルコトト爲ルヘク 同協定ハ本條約ト同日ヲ以テ右地方ニ實施セラルヘシ 但シ締約國カ其ノ殖民地、屬地 又ハ領事裁判管轄地域ノ一箇 又ハ數箇ニ付 本條約ヲ廢棄シタルトキハ 廢棄通告書中ニ明示アルニ非サレハ 千九百四年五月十八日ノ協定ノ廢棄ヲ當然 伴フモノニ非ス 尚 千九百四年五月十八日ノ協定ノ署名國カ同協定ニ對スル其ノ殖民地ノ加入ニ關シテ爲シタル宣言ハ維持セラルルモノトス

尤モ本條約實施ノ日以後ハ 締結國ノ殖民地、屬地 又ハ領事裁判管轄地域ニ關スル右協定ノ加入 又ハ廢棄ハ 本條ノ規定ニ從ヒテ之ヲ爲スへシ

     第 十 二 條

本條約ハ千九百十年五月四日ノ日附ヲ有スルモノトシ 醜業ヲ行ハシムル爲ノ婦女賣買禁止ニ關スル第二囘會議ニ代表セラレタル國ノ全權委員 來ル七月三十一日迄ニ巴里ニ於テ之ニ署名スルコトヲ得

 

千九百十年五月四日 巴里ニ於テ本書一通ヲ作成シ 其ノ認證謄本ハ各署名國ニ交付セラルヘシ

 獨逸國

  (第六條ヲ留保ス)

   アルブレヒト、レンツェ       (印)

   クルト、ヨエル             (印)

 墺地利國 及 洪牙利國

   墺地利洪牙利國大使 アー、ネメス   (印)

 墺地利國

   省參事官 ヨット、アイヒホッフ    (印)

 洪牙利國

   省參事官 ゲー、レルス       (印)

 白耳義國

   ジュール、ルジューヌ        (印)

   イシドール、モー          (印)

 伯剌西爾

  (第五條ヲ留保ス)

   ジェー、セー、ド、ソーザ、バンデイラ    (印)

 丁抹

   セー、エー、ゴールド          (印)

 西班牙國

   オクタヴィオ、クァルテーロ     (印)

 佛蘭西國

   エル、ベランジェ            (印)

 大不列顚國

   フランシス、バーティー       (印)

 伊太利國

   ジェー、ケー、ブヅァッティ       (印)

   ジェロラモ、カルヴィ        (印)

 和蘭

   ア、ド、ステュエルス          (印)

   レターン、マカール            (印)

 葡萄牙

   伯爵 ド、ソーザ·ローザ         (印)

 露西亞國

   アレキシス、ド、ベルガルド       (印)

   ヴラディミール、デリュギンスキー   (印)

 瑞典

   エフ、ド、クレンケル          (印)

 

     最終議定書

右ノ各全權委員ハ 本日ノ條約ニ署名スルニ當リ 本條約第一條、第二条 及 第三条ハ左ノ趣旨ニ依リ了解スヘキモノナルコト 竝 其ノ趣旨ニ從ヘハ締約國カ其ノ立法權ヲ行使シ 以テ旣定ノ約定ヲ實施シ 又ハ之ヲ補足スルノ措置ヲ執ラムヌコトハ希望スヘキモノナルコトヲ指示スルヲ有益ナリト認ム

(イ)第一条 及 第二条ノ規定ハ締約国カ他ノ類似ノ犯罪 例ヘハ詐欺 又ハ强制手段ヲ以テセサル成年者ノ勸誘ノ如キモノヲ處罰スルニ付 絶對ニ自由ナルコト當然ナリトノ趣旨ニ於テ之ヲ最小限度ト看做スコトヲ要ス

(ロ)第一条 及 第二条ニ定ムル犯罪ノ禁止ニ付テハ「未成年ノ婦女、成年ノ婦女」ナル語ハ満二十歳未滿 又ハ以上ノ婦女ヲ指スモノト了解セラルヘシ 但シ何レノ國籍ノ婦女ニ對シテモ同一ニ適用スルコトヲ條件トシテ法令ヲ以テ保護年齡ヲ更ニ高ムルコトヲ得

(ハ)右犯罪ノ禁止ニ付テハ 法令ニハ常ニ自由刑ヲ規定スルコトヲ要ス 但シ他ノ主刑又ハ附加刑ノ倂科ヲ妨クルコトナシ 尚 法令ニハ被害者ノ年齢関係ヲ別トシ 例ヘハ第二条ニ定ムル情狀 又ハ被害者カ実際 醜行ニ從事スルニ至ラシメラレタル事實等 当該事件ニ付 生スルコトアルヘキ種種ノ加重情狀ヲ考量スルコトヲ要ス

(ニ)婦女ヲ其ノ意ニ反シテ醜行ヲ業トスル屋内ニ監禁シタル場合ハ 其ノ重大ナルニ拘ラス專ラ國内立法事項ニ屬スルノ故ヲ以テ之ヲ本条約中ニ規定セサリシモノナリ

本議定書ハ本日ノ条約ノ一部ト看做サルヘク 且 之ト同等ノ效力、價値及期間ヲ有スルモノトス

 

千九百十年五月四日 巴里ニ於テ本書一通ヲ作成シ 之ニ署名ス

 獨逸國

 

   アルブレヒト、レンツェ       (印)

   クルト、ヨエル             (印)

 墺地利國 及 洪牙利國

   墺地利洪牙利國大使 アー、ネメス   (印)

 墺地利國

   省參事官 ヨット、アイヒホッフ    (印)

 洪牙利國

   省參事官 ゲー、レルス       (印)

 白耳義國

   ジュール、ルジューヌ        (印)

   イシドール、モー          (印)

 伯剌西爾

   ジェー、セー、ド、ソーザ、バンデイラ    (印)

 丁抹

   セー、エー、ゴールド          (印)

 西班牙國

   オクタヴィオ、クァルテーロ     (印)

 佛蘭西國

   エル、ベランジェ            (印)

 大不列顚國

   フランシス、バーティー       (印)

 伊太利國

   ジェー、ケー、ブヅァッティ       (印)

   ジェロラモ、カルヴィ        (印)

 和蘭

   ア、ド、ステュエルス          (印)

   レターン、マカール            (印)

 葡萄牙

   伯爵 ド、ソーザ·ローザ         (印)

 露西亞國

   アレキシス、ド、ベルガルド       (印)

   ヴラディミール、デリュギンスキー   (印)

 瑞典

   エフ、ド、クレンケル          (印)

 

 醜業ヲ行ハシムル爲ノ婦女賣買

 取締ニ關スル國際協定

  千九百四年五月十八日 巴里パリニ於テ作成

【秘】               外務省

 

佛蘭西共和国大統領、獨逸帝國ノ名ヲ以テスル獨逸國皇帝普魯西國皇帝陛下、白耳義國皇帝陛下、丁抹國皇帝陛下、西班牙國皇帝陛下、大不列顚愛蘭聯合王國及大不列顚海外領土皇帝印度皇帝陛下、伊太利國皇帝陛下、和蘭國皇帝陛下、葡萄牙國及アルガルヴ皇帝陛下、全露西亜國皇帝陛下、瑞典諾威國皇帝陛下竝瑞西聯政府ハ 未成年ノ婦女 及 陵辱 又ハ强制セラレタル成年ノ爲ニ 「トレート、デ、ブランシュ(醜業ヲ行ハシムル爲ノ婦女賣買)」ナル名称ヲ以テ知ラレタル犯罪的賣買ニ對シテ有効ナル保護ヲ確保セムコトヲ欲シ 右目的ヲ達成スルニ適當ナル措置ヲ統一スル爲 協定ヲ締結スルコトニ決シ 左ノ如ク其ノ全權委員ヲ任命セリ

佛蘭西共和國大統領

  佛蘭西共和國外務大臣 衆議院議員

          「テオフィル、デルカッセ」

獨逸國皇帝 普魯西國皇帝陛下

  佛蘭西共和國駐箚特命全權大使

              公爵 「ド、ラドリン」

白耳義國皇帝陛下 

  佛蘭西共和國駐箚特命全權公使

                 「アー、ルゲー」

丁抹國皇帝陛下

  佛蘭西共和國駐箚特命全權公使

           伯爵 「エフ、レヴェントロウ」

西班牙國皇帝陛下

  佛蘭西共和國駐箚特命全權大使

    「デルムニ」侯爵「エフェ、デ、レオン、

              イー、カスティーヨ」

大不列顚愛蘭聯合王国 及 大不列顚海外領土皇帝

印度皇帝陛下

  佛蘭西共和國駐箚特命全權大使

          「サー、エドマンド、モンソン」

伊太利國皇帝陛下

  佛蘭西共和國駐箚特命全權大使

     伯爵 「トルニエッリ、ブルサーティ、

            ディ、ヴェルガーノ

和蘭國皇帝陛下

  佛蘭西共和國駐箚特命全權公使

      「シュヴァリエー、ド、ステュエルス」

葡萄牙國 及

「アルガルヴ」皇帝陛下

  佛蘭西共和國駐箚特命全權公使

           「テー、ド、ソーザ·ローザ」

露西亜國皇帝陛下

  佛蘭西共和國駐箚特命全權公使

               「ド、ネリドフ」

瑞典國諾威國国皇帝陛下

   瑞典國 及 諾威國国ノ爲

  佛蘭西共和國駐箚特命全權公使

                「オーケルマン」

右各委員ハ其ノ全權委任狀ヲ示シ 之カ良好妥當ナルヲ認メ 左ノ條項ヲ協定セリ

     第 一 條

各締約國政府ハ 外國ニ於ケル醜行ヲ目的トスル婦女ノ勸誘ニ關スル一切ノ報道ノ蒐集ヲ任務トスル官憲ヲ設ケ 又ハ指定スルコトヲ約ス 右官憲ハ他ノ締約國ニ設ケラルル同種ノ部局ト直接ニ通信スルノ權能ヲ有スへシ

     第 二 條

各國政府ハ醜行ニ從事セシメラルヘキ婦女ノ引率者ヲ、特ニ停車場、乘船港 及 途中ニ於テ、搜索スル爲 監視ヲ爲スコトヲ約ス 右目的ノ爲 當該官吏 又ハ當該資格ヲ有スル其ノ他ノ一切ノ者ニ對シ 犯罪的賣買ノ搜索ニ資スヘキ一切ノ報道ヲ法規ノ範圍内ニ於テ蒐集スヘキコトヲ訓令スへシ

右賣買ノ正犯、共犯 又ハ被害者ト明ラカニ認メラルル者 到著シタルトキハ 必要ニ應シ 目的地ノ官憲、關係ノ外交官 若ハ領事館 又ハ其ノ他ノ當該官憲ニ之ヲ通知スへシ

     第 三 條

各國政府ハ賣買ニ從事スル外國國籍ノ婦女ノ身元 及 身分ヲ明ニスル爲 必要ニ応シ 且 法規ノ範圍内ニ於テ右婦女ノ事情ヲ聴取セシムルコトヲ約ス 収集セラレタル報道ハ右婦女ノ送還セラルルコトアルベキ場合ノ爲 其ノ本國官憲ニ之ヲ通知スへシ

各國政府ハ犯罪的賣買ノ被害者カ窮乏ニ陥リタルトキハ一時的ニ 且 送還セラルルコトアルベキ場合ノ爲 公私ノ救護所 又ハ必要ナル保障ヲ提供スル個人ニ 法規ノ範圍内ニ於て 且 出来得ル限リ 之ヲ委託スルコトヲ約ス

各國政府ハ 右婦女中 送還ヲ要求スル者 又ハ右婦女ノ監督権者ヨリ請求アリタル者ヲ、法規ノ範圍内ニ於テ 且 成ルヘク、其ノ本国ニ送還スルコトヲ約ス 送還ハ 身元 及 国籍 竝 国境到着ノ場所 及 日ヲ了知シタル後ニ非サレハ之ヲ爲スコトヲ得ス 各締約國ハ其ノ領域内ノ通過ヲ容易ナラシムヘシ

送還ニ關スル通信ハ成ルヘク直接ノ手續ニ依リ之ヲ爲スへシ

     第 四 條

送還セラルヘキ婦女カ自ラ其ノ輸送費用ヲ支弁スルコトヲ得ス 且 自己ニ代リ支払ヲ爲スヘキ夫、兩親 又ハ後見人ヲ有セサルトキハ送還ニ要スル費用中 其ノ本國ニ向ヒ最近キ國境 又ハ乘船港ニ到ル迄ノ分ハ右婦女ノ居住スル國ノ負担トシ 殘餘ハ本國ノ負担トス

     第 五 條

右第三條 及 第四條ノ規定ハ締約國政府間ニ存在スルコトアルヘキ特殊條約ノ效力ヲ妨クルコトナシ

     第 六 條

締約國政府ハ 婦女ノ外國ニ於ケル就業ヲ掌ル紹介所ニ對シ 法規ノ範圍内ニ於テ成ルヘク監視ヲ爲スコトヲ約ス

     第 七 條

非署名國ハ本協定ニ加入スルコトヲ得 之カ爲ニハ外交手續ニ依リ佛蘭西國政府ニ其ノ意思ヲ通告スヘク同政府ハ一切ノ締約國ニ之ヲ通知スへシ

     第 八 條

本協定ハ批准書交換ノ日ヨリ六月ヲ經テ實施セラルヘシ 締約國ノ一カ本協定ヲ廢棄スル場合ニ於テハては右廃棄ハ該當事國ニ關シテノミ 且 其ノ廢棄ノ日ヨリ十二月ヲ經テ效力ヲ生スへシ

     第 九 條

本協定ハ批准ヲ要ス 其ノ批准書ハ成ルヘク速ニ巴里ニ於テ交換セラルヘシ

右証據トシテ各全權委員ハ本協定ニ署名調印ス

千九百四年五月十八日巴里ニ於テ本書一通ヲ作成シ 之ヲ佛蘭西國外務省ノ記錄ニ寄託 保存スヘク 其ノ認証謄本ハ各締約國ニ交付セラルヘシ

       デルカッセ         (印)

       ラドリン          (印)

       アー、ルゲー       (印)

       エフ、レヴェントロウ    (印)

       エフェ、デ、レオン、

           イー、カスティーヨ (印)

       エドマンド、モンソン    (印)

       ジー、トルニエッリ     (印)

       ア、ド、ステュエルス      (印)

       テー、ド、ソーザ=ローザ   (印)

       ネリドフ          (印)

       瑞典國 及 諾威國ノ爲

        瑞典 諾威國公使

       オーケルマン        (印)

       ラルディ          (印)

 

⬆公文類聚・第四十九編・大正十四年・第十六巻・外事門五・雑載二
婦人及児童売買禁止ニ関スル国際条約ニ関シ帝国政府宣言方ノ件
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