Ob-La-Di Oblako 文庫

帝国日本の侵掠戦争と植民地支配、人権蹂躙を記憶し、再現を許さないために、ひたすら文書資料を書き取る。姉妹ブログ「歴史を忘れる民族に未来はない!」https://obladioblako.hateblo.jp/ のデータ·ベースを兼ねる。

宮崎 周一 

宮崎 周一(みやざき しゅういち、1895年(明治28年)2月6日 - 1969年(昭和44年)10月16日)は、昭和期の日本の陸軍軍人。最終階級は陸軍中将。兵科は歩兵。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E5%91%A8%E4%B8%80

 

 宮崎註 岡村将軍は、武漢攻略作戦の秘密保持の関係で、着京されると、九段の偕行社新館最上階に宿泊、四谷の自宅には立寄られなかった。この頃で、私の印象に残っているのは、次の二つである。私は偕行社で将軍と密談した。話題になったのは、出征軍の軍、風紀紊乱の実例と、私が参謀本部幕僚と連絡した事柄、特に武漢攻略の作戦構想についてである。要談が了って私がいろいろ書いた紙片を丸めて傍らの火鉢の上へかざすと、将軍はすぐマッチをすって火をつけて下さった。私は一心同体の気分を強く味わった。

 [以下略]

『岡村寧次大将資料 上巻 ─戦場回想編─』1970年、原書房、p.289