Ob-La-Di Oblako 文庫

帝国日本の侵掠戦争と植民地支配、人権蹂躙を記憶し、再現を許さないために、ひたすら文書資料を書き取る。姉妹ブログ「歴史を忘れる民族に未来はない!」https://obladioblako.hateblo.jp/ のデータ·ベースを兼ねる。

三原じゅん子 参議院予算委員会 「八紘一宇」質疑 2015.3.16

三原じゅん子君 ありがとうございます。

 私は、そもそもこの租税回避問題というのは、その背景にあるグローバル資本主義の光と影の影の部分にもう私たちは目を背け続けるのはできないのではないかと、そこまで来ているのではないかと思えてなりません。

 そこで、今日、皆様方に御紹介したいのが、日本が建国以来大切にしてきた価値観、八紘一宇であります。八紘一宇というのは、初代神武天皇が即位の折に、天の下覆いて家となさむとおっしゃったことに由来する言葉です。

 今日、皆様方のお手元には資料を配付させていただいておりますが、改めて御紹介をさせていただきたいと思います。これ、昭和十三年に書かれた「建國」という書物でございます。

 八紘一宇とは、世界が一家族のようにむつみ合うこと。一宇、すなわち一家の秩序は一番強い家長が弱い家族を搾取するのではない。一番強い者が弱い者のために働いてやる制度が家である。これは国際秩序の根本原理をお示しになったものであろうか。現在までの国際秩序は弱肉強食である。強い国が弱い国を搾取する。力によって無理を通す。強い国はびこって弱い民族を虐げている。世界中で一番強い国が、弱い国、弱い民族のために働いてやる制度ができたとき、初めて世界は平和になるということでございます。

 これは戦前に書かれたものでありますけれども、この八紘一宇という根本原理の中に現在のグローバル資本主義の中で日本がどう立ち振る舞うべきかというのが示されているのだと私は思えてならないんです。

 麻生大臣、この考えに対していかがお考えになられますでしょうか。

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国務大臣麻生太郎君) もうここで戦前生まれの方というのは二人ぐらいですかね、ほかにおられないと思いますけれども。これは、今でも宮崎県に行かれると八紘一宇の塔というのは建っております。宮崎県の人いない。八紘一宇の塔あるだろう。知ってるかどうか知らないけど。ねえ、福島さんでも知っている、宮崎県に関係ないけど。八紘一宇っていうのはそういうものだったんですよ。

 日本中から各県の石を集めまして、その石を全部積み上げて八紘一宇の塔というのが宮崎県に建っていると思いますが、これは戦前の中で出た歌の中でもいろいろ、「往け八紘を宇となし」とかいろいろ歌もありますけれども、そういったものの中にあって、メーンストリームの考え方の一つなんだと私はそう思いますけれども、私どもはやっぱり、何でしょうね、世界なら世界の中で、千五百年以上も前から少なくとも国として今の日本という国の同じ場所に同じ言語をしゃべって、万世一系天皇陛下というような国というのはほかにありませんから、日本以外でこれらができているのは十世紀以後にできましたデンマークぐらいがその次ぐらいで、五世紀から少なくとも日本書紀という外交文書を持ち、古事記という和文の文書を持ってきちんとしている国ってそうないんで、そこに綿々と流れているのは多分こういったような考え方であろうということでこの清水さんという方が書かれたんだと思いますけれども、こういった考え方をお持ちの方が三原先生みたいな世代におられるのにちょっと正直驚いたのが実感です。

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ような国というのはほかにありませんから、日本以外でこれらができているのは十世紀以後にできましたデンマークぐらいがその次ぐらいで、五世紀から少なくとも日本書紀という外交文書を持ち、古事記という和文の文書を持ってきちんとしている国ってそうないんで、そこに綿々と流れているのは多分こういったような考え方であろうということでこの清水さんという方が書かれたんだと思いますけれども、こういった考え方をお持ちの方が三原先生みたいな世代におられるのにちょっと正直驚いたのが実感です。

431 三原じゅん子
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三原じゅん子君 これは、現在ではBEPSと呼ばれる行動計画が何とか税の抜け道を防ごうという検討がなされているということも存じ上げておりますけれども、ここからが問題なんですが、ある国が抜け駆けをすることによって、今大臣おっしゃったとおりなんです、せっかくの国際協調を台なしにしてしまう。つまり、九十九の国がせっかく足並みをそろえて同じ税率にしたとしても、たった一つの国が抜け駆けをして税率を低くしてしまえば、またそこが税の抜け道になってしまう、こういった懸念が述べられております。この期に及んで単に法人税をもっと徴収したいというような各国政府の都合に基づくスタンスからもう一歩踏み出して、つまり、何のためにこうした租税回避を防止するかという理念に該当する部分を強化する、こういったことが必要なのではないかと思っております。

 総理、ここで私は八紘一宇の理念というものが大事ではないかと思います。税のゆがみは国家のゆがみどころか世界のゆがみにつながっております。この八紘一宇の理念の下に世界が一つの家族のようにむつみ合い助け合えるように、そんな経済及び税の仕組みを運用していくことを確認する崇高な政治的合意文書のようなものを安倍総理こそがイニシアチブを取って世界中に提案していくべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

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内閣総理大臣安倍晋三君) こうした言わば租税回避ができるのは本当に多国籍企業であり、巨大な企業であって、こういう仕組みをそういう企業のみが活用できるわけでございます。まさに日本の中でこつこつ頑張っている企業はそういう仕組みをとても活用することができないわけでございまして、そういう意味において正直者がばかを見てはならないわけでございますし、しっかりとそれを進めていく国とそうでない国に大きな差が出てはならないわけでございますので、このBEPSプロジェクトの取組がOECD租税委員会において進められているわけでありますが、本年中の取りまとめに向けて日本政府としてもしっかりとリーダーシップを発揮をしていきたいと、このように考えております。

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第189回国会 参議院 予算委員会 第6号 平成27年3月16日 から