同盟旬報 第1巻 第04号(通号004号)P.0259
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A01_0104_004.pdf
南京政府、毒ガス製造
天津【7.28】塘沽に工場を有する水利化学公司は、南京政府の密命により毒ガス製造のため中間製品たる塩素およびアルカリを製造し、これを洛陽の工場に送付し、毒ガスとして中央軍に供給中のもののごとくで、これで我軍を悩まさんとする計画と見らる。
南京政府毒ガス製造
天津【七·二八】塘沽に工場を有する水利化
造の爲め中間製品たる鹽素及びアルカリ
を製造し之を洛陽の工場に送付し毒瓦斯
として中央軍に供給中のものゝ如くで之
で我軍を惱まさんとする計畫と見らる
同盟旬報 第1巻 第07号(通号007号)P.0515
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A01_0107_007.pdf
毒ガス使用を誣ふ
ワシントン【8.27】日支紛争激化とともに支那側の宣伝はいよいよ露骨を加えてきたが、27日、ワシントン支那大使館は、
「日本軍は南口付近の戦闘において毒ガスを使用した」
と発表した。
毒ガス使用を誣ふ
ワシントン【八·二七】日支紛爭激化と共に
支那側の宣傳は愈々露骨を加へて來たが
廿七日ワシントン支那大使館は
日本軍は南口附近の戰鬪において毒ガ
スを使用した
と發表した
同盟旬報 第1巻 第09号(通号009号)P.0685
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0109_009.pdf
支那軍、毒ガス使用
上海【9.19】淑里橋方面より進撃せる浅間部隊は17、18両日の戦闘において、淑里橋南方約□キロ北塘口付近の激戦で勝ちに乗じ将に突撃に移らんとした刹那、敵第14師正面の陣地最尖端に当たって異様の臭気と煙幕のごとき発煙体が立ちこめ、前線兵士の嚔[くしゃみ]をする者続出、これがため一時部隊の進出を阻まれるに至ったが、敵は卑怯にも国際公法を無視し遂に嚔性毒薬を使用したること明白となり、我が前線部隊は異常に緊張し、暴戻飽くなき支那軍の行為に激憤している。
支那軍毒瓦斯使用
上海【九·一九】淑里橋方面より進擊せる淺
間部隊は十七、八兩日の戰鬪に於て淑里
橋南方約キロ北塘口附近の激戰で勝に乘
じ將に突擊に移らんとした刹那敵第十四
師正面の陣地最尖端に當つて異樣の臭氣
と煙幕の如き發煙體が立ちこめ前線兵士
の嚔をする者續出之がため一時部隊の進
出を阻まれるに至つたが敵は卑怯にも國
際公法を無視し遂に嚔性毒藥を使用した
ること明白となり我が前線部隊は異常に
緊張し暴戾飽くなき支那軍の行爲に激憤
してゐる。
同盟旬報 第1巻 第10号(通号010号)P.0732
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0110_010.pdf
支那軍、毒ガス使用
上海【9·23】連日にわたる我が猛擊に支え兼ねた敵は22日夜、ついに国際公約上厳禁されている毒ガス弾を使用するの暴挙に出でた。右敵爆弾は性能充分ならざりしためと、我が将兵の機宜を得たる防毒処置により、ガス被害より完全に免かれるを得たが、右真相は次のごとくである。
22日午後9時50分頃、飛行機3台は○○○西北の我が田上部隊の上空に現われ、パラシュートを用いた照明弾数個を投下し、敵砲兵陣地と信号しつつあったが、次いで午後10時頃より劉家巷、大場鎮方面より我が○○部隊に対し約50発の砲弾を集中した。右50発の砲弾のうちには炸裂音の緩慢なるもの多数あり、奇異の感を抱かしめたが、突如、我が前線将兵中に異様なる悪臭のため呼吸困難を覚ゆる者あり、配属されているガス専門将校は直ちに窒息性のホスゲン毒ガスの疑いありとして全員に防毒措置を執るよう命令した。一方手を尽くしてガスの性能を調べたが、右十数個のガス弾は多数の野砲榴散弾と前後して落下したため、毒ガスの特性を発揮するに至らず、かつ敵ガス弾の性能充分ならざるものと推定されるに至つた、ガス襲来の報告を受けた我が○○○○○では直ちに技術官をして專門的な調査をなしつつあるが、性能は未だ判明せざるも毒ガス弾を使用せる事は明白で、我が将兵は等しく極度に憤慨している。
支那軍毒ガス使用
上海【九·二三】連日に亘る我が猛擊に支へ
兼ねた敵は廿二日夜遂に國際公約上嚴禁
されてゐる毒ガス彈を使用するの暴擧に
出でた、右敵爆彈は性能充分ならざりし
ためと我が將兵の機宜を得たる防毒處置
に依りガス被害より完全に免かれるを得
たが右眞相は次の如くである
廿二日午後九時五十分頃飛行機三臺は
○○○西北の我が田上部隊の上空に現
はれパラシュートを用ひた照明彈數個
を投下し敵砲兵陣地と信號しつゝあつ
たが次で午後十時頃より劉家巷、大場
鎭方面より我が○○部隊に對し約五十
發の砲彈を集中した、右五十發の砲彈
のうちには炸裂音の緩慢なるもの多數
あり、奇異の感を抱かしめたが突如我
が前線將兵中に異樣なる惡臭のため呼
吸困難を覚ゆる者あり、配屬されてゐ
るガス專門將校は直ちに窒息性のホス
ゲン毒ガスの疑ひありとして全員に防
毒措置を執るやう命令した、一方手を
盡してガスの性能を調べたが右十數個
のガス彈は多數の野砲榴散彈と前後し
て落下したため毒ガスの特性を發揮す
るに至らず且つ敵ガス彈の性能充分な
らざるものと推定されるに至つた、ガ
ス襲來の報告を受けた我が○○○○○
では直ちに技術官をして專門的な調査
をなしつゝあるが性能は未だ判明せざ
るも毒ガス彈を使用せる事は明白で我
が將兵は等しく極度に憤慨してゐる
同盟旬報 第1巻 第11号(通号011号)P.0837
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0111_011.pdf
華府でも毒ガス使用のデマ
ワシントン【10.8】在ワシントン支那大使館は8日、またもや声明を発し、日本軍が毒ガスを使用したとデマを飛ばした。
「上海戦線羅店鎮方面において支那軍の頑強な抵抗に窮した日本軍はついに毒ガスを使用し、6日の戰鬪では支那兵50名がその被害を受けた。日本軍は毒ガスに催嚔ガスを混用、カムフラージユして使用している。」
華府でも毒瓦斯使用のデマ
ワシントン【一〇·八】在ワシントン支那大
使館は八日又もや聲明を發し日本軍が毒
瓦斯を使用したとデマを飛ばした
上海戰線羅店鎭方面に於て支那軍の頑
强な抵抗に窮した日本軍は遂に毒瓦斯
を使用し六日の戰鬪では支那兵五十名
がその被害を受けた、日本軍は毒瓦斯
に催嚔瓦斯を混用カムフラージユして
使用してゐる
同盟旬報 第1巻 第12号(通号012号)P.0920
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0112_012.pdf
王寵恵、毒ガス使用誣告
ニューヨーク【10.15】支那政府外交部長、王寵恵氏は15日、米国に向けラジオを通じて放送演説を試み、支那における日本軍の行動を誣告して次のごとく述べた。
「米国民はこの際、日本を援助する様な挙には一切出ないよう希望する。日本軍が支那軍に対し非人道的行為を行っているのは明白で、日本軍が毒ガスを使用していることは南京赤十字病医長エッチンガー博士ならびに連盟保健部代表ボルチック博士の確認するところである。」
▲帝国大使館反駁 ワシントン【10.15】駐米帝国大使館当局は15日、UP通信記者との会見において、日本軍が催嚔ガスならびにダムダム弾を使用したとの支那側の宣伝を否定し、逆に本国政府から接受した確証を挙げて、支那軍こそダムダム彈の使用者だと左のごとく反駁した。
「上海付近の戦線で支那逃亡兵の遺棄した弾薬箱からダムダム弾が発見された。早速、東京に送って保管したが、将来禁止武器使用問題が起った場合証拠として提出するはずである。」
王寵惠毒瓦斯使用誣告
│ 海 │ ニューヨーク【一〇·一五】支那
│ 外 │ 政府外交部長王寵惠氏は十
│ 動 │ 五日米國に向けラヂオを通
│ 向 │ じて放送演説を試み支那に
於ける日本軍の行動を誣告
して次の如く述べた
米國民はこの際日本を援助する樣な擧
には一切出ないやう希望する。日本軍
が支那軍に對し非人道的行爲を行つて
居るのは明白で日本軍が毒瓦斯を使用
して居ることは南京赤十字病院醫長エ
ツチンガー博士並に聯盟保健部代表ボ
ルチツク博士の確認する所である
▲帝國大使館反駁 ワシントン【一〇·一五】
駐米帝國大使館當局は十五日 UP 通信
記者との會見に於て日本軍が催嚔瓦斯並
にダムダム彈を使用したとの支那側の宣
傳を否定し逆に本国政府から接受した確
證を擧げて支那軍こそダムダム彈の使用
者だと左の如く反駁した
上海附近の戰線で支那逃亡兵の遺棄し
た彈藥箱からダムダム彈が發見された
早速東京に送つて保管したが將來禁止
武器使用問題が起つた場合證據として
提出する筈である
同盟旬報 第1巻 第12号(通号012号)P.0922
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0112_012.pdf
敵陣跡に毒ガス弾発見
上海【10.16】(○○報道部午後4時発表) 大平橋付近において敵陣地へ奇襲せる際、敵の砲兵陣地跡に特殊の塗料を施した数個の迫撃砲彈を発見せるにより、厳密なる調査試験を行ひたる結果、四塩化チタニュームとホスゲンを混合填実せるガス弾たるの確認を得るに至れり。
▲当局談 上海【10.16】(○○当局談)
最近支那側は頻りに日本軍が毒ガスを使つたと宣伝し、某国大使館のごときはこれを世界に発表してゐるが、正義·人道を基とする日本軍が毒ガスを使用するがごときことは断じてなく、これに関して何らの証拠もないはずである。しかるに日本軍は去る14日、太平橋付近において奪取せる敵の砲兵陣地内より窒息性ガス弾を発見した。これは特に弾頭部に赤色の塗料を施し、弾尾の構造が幾分違つてゐるため、これを拾得、司令部に届け出た。司令部では試みに真[→信?]管の捻を除去すると、盛んに強烈な嗅気ある煙を発散せるため、厳密な理化学的実験ならびに動物試驗の結果、
1.D氏反応および嗅気によりホスゲンの混入を認め、
2.アニリンおよびアンモニア法によつて白濁を検出して、ホスゲンのあることを認む。
3.モルモツトのごときは僅か5分間にしてホスゲン特有の症狀を呈し一部斃死し、一部は肺出血を起こせり。これにより紛ふ方なき四塩化チタニュームならびにホスゲンを混入せる毒ガス弾なることを確認するに至れり。この砲弾はすこぶる巧妙を極め、発煙性あるチタニュームを多量に含む発煙弾と見せかけ、中には致死効果を狙ひ猛毒ホスゲンを含むものあり。ホスゲンは人も知るごとく欧州大戦において各種の形式で毒性の強烈な猛ガスとして使用されたものである。
8月23日、田上部隊が顔十房付近を攻撃中に[敵は]我が陣地内に嚔性ガス弾を打ち込み、中毒者を出したが、爾来我が軍は敵の不発弾および遺棄せる砲弾に特に注意し、変つた弾丸を発見した場合、直ちに司令部に報告せしめつつありしが、10月12日陳家宅、13日大塘南において、煙を伴へる弾丸が我が前線近くに落下したので、非常な注意を払つたのであるが、前述砲彈弾の実験の結果、これまで発射せる敵の砲弾中にはガス弾の混入せるを裏書きせるものである、最近支那側が頻りに我が軍の毒ガス使用を宣伝するのは、かかる己れの非を転嫁せんとする魂坦によるものにほかならない。
敵陣跡に毒瓦斯彈發見
上海【一〇·一六】(○○報道部午後四時發表)
大平橋附近に於て敵陣地へ奇襲せる際敵
の砲兵陣地跡に特殊の塗料を施した數個
の迫撃砲彈を發見せるにより嚴密なる調
査試驗を行ひたる結果四鹽化チタニュー
ムとホスゲンを混合塡實せる瓦斯彈たる
の確認を得るに至れり
▲當局談 上海【一〇·一六】(○○當局談)
最近支那側は頻りに日本軍が毒瓦斯を使
つたと宣傳し某國大使館の如きはこれを
世界に發表してゐるが正義人道を基とす
る日本軍が毒瓦斯を使用するが如きこと
は斷じてなくこれに關して何等の證據も
ない筈である、然るに日本軍は去る十四
日太平橋附近において奪取せる敵の砲兵
陣地内より窒息性瓦斯彈を發見した、こ
れは特に彈頭部に赤色の塗料を施し彈尾
の構造が幾分違つてゐるためこれを拾得
司令部に届け出た司令部では試みに眞管
の捻を除去すると盛に强烈な嗅氣ある煙
を發散せるため嚴密な理化學的實驗並び
に動物試驗の結果
一 D氏反應及び嗅氣によりホスゲンの
混入を認め
白濁を檢出してホスゲンのあることを
認む
三 モルモツトの如きは僅か五分間にし
てホスゲン特有の症狀を呈し一部斃死
し一部は肺出血を起せりこれぬより紛
ふ方なき四鹽化チタニューム並びにホ
スゲンを混入せる毒瓦斯彈なることを
確認するに至れり。この砲彈は頗る巧
妙を極め發煙性あるチタニュームを多
量に含む發煙彈と見せかけ中には致死
効果を狙ひ猛毒ホスゲンを含むものあ
りホスゲンは人も知る如く欧州大戦に
於いて各種の形式で毒性の强烈な猛瓦
斯として使用されたものである。
八月廿三日田上部隊が顏十房附近で敵
を攻撃中に我が陣地内に嚔性瓦斯彈を
打ち込み中毒者を出したが爾来我が軍
は敵の不發彈及び遺棄せる砲彈に特に
注意し變つた彈丸を發見した場合直ち
に司令部に報告せしめつゝありしが十
月十二日陳家宅、十三日大塘南に於て
煙を伴へる弾丸が我が前線近くに落下
したので非常な注意を拂つたのである
が前述砲彈の實驗の結果これまで發射
せる敵の砲彈中には瓦斯彈の混入せる
を裏書きせるものである、最近支那側
が頻りに我が軍の毒瓦斯使用を宣傳す
るのは斯かる己の非を轉嫁せんとする
魂膽によるものに外ならない。
同盟旬報 第1巻 第12号(通号012号)P.0923
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0112_012.pdf
赤十字総裁に敵毒ガス弾説明
上海【10.16】万国赤十字社総裁ワットビル大佐は16日午後6時、我が総領事館において、支那側が使用した毒ガス弾の実包を前にして谷中佐より詳細な説明を聴取した。
ぬね
赤十字總裁に敵毒ガス彈説明
上海【一〇·一六】萬國赤十字社總裁ワツトビ
ル大佐は十六日午後六時我總領事館に於
て支那側が使用した毒ガス彈の實包を前
にして谷中佐より詳細な説明を聽取した
同盟旬報 第1巻 第12号(通号012号)P.0927
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0112_012.pdf
支那軍またも毒ガス使用
上海【10.17】(○○報道部発表)17日夕、敵は柳家宅、橋亭宅付近の我が軍に対し多数のガス弾を射撃せり。
支那軍又も毒瓦斯使用
上海【一〇·一七】(○○報道部發表)十七日
夕敵は柳家宅橋亭宅、附近の我軍に對し
多數のガス彈を射擊せり
同盟旬報 第1巻 第12号(通号012号)P.0938
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0112_012.pdf
支那軍またも毒ガス使用
上海【10·20】本日の○○攻撃に際し、敵が不法にも毒ガス弾を使用し、我が将士が被害を受けた事実がある。すなはち○○攻擊は本日午後1時25分開始され、勇敢なる我が兵はいずれもあるいは丸裸となり、あるいは夏服のまま、全身クリークに水浸しとなって弾丸雨飛の裡を鉄条網を破りつつ敵陣に突入したが、このとき敵陣地よりパッと燃え上がった砲弾が頭上で炸裂すると見るや、煙の様なものが風に乗って四方に拡がる。前進中の我が兵はたちまち眼が痛み息が詰まる様に感じ、「すわ毒ガス」と直ちにガス面を使用し突撃前進を続けたが、敵の非人道的毒ガス使用はいよいよ明白となつてきた。なおこの雄壯なる突撃にさしもの敵も算を乱して走し、激戦1時間あまりにして○○の敵陣地は見事に我が方の手に帰したのであつたが、この戦闘で敵の死体は壕を埋めるほどであった。
上海【10.20】20日、○○の激戦において敵は突撃する我が兵に対し毒ガス弾を発射し、我方の攻撃[を]鈍らせん[と]したが、皮肉にも風は東南より敵の方向に向かって吹き、かつ我が軍の防毒面使用によりほとんど被害はなかった。我が軍は直ちに調査したところ、窒息性·催涙性ガス弾と判明。これまでガス弾を後方陣地に落下させたことはあったが、第一線の戦闘最中の使用は上海戦線最初のことで、将兵はその非人道ぶりに憤慨している。
支那軍又も毒瓦斯使用
上海【一〇·二〇】本日の○○攻擊に際し敵が
不法にも毒瓦斯彈を使用し我が將士が被
害を受けた事實がある、卽ち○○攻擊は
本日午後一時廿五分開始され勇敢なる我
兵は何れも或は丸裸となり或は夏服の儘
全身クリークに水浸しとなつて彈丸雨飛
の裡を鐵條網を破りつゝ敵陣に突入した
が此の時敵陣地よりパツと燃え上つた砲
彈が頭上で炸裂すると見るや煙の樣なも
のが風に乘つて四方に擴がる、前進中の
我兵は忽ち眼が痛み息が詰まる樣に感じ
「素和毒ガス」と直ちにガス面を使用し突
擊前進を續けたが敵の非人道的毒瓦斯使
用は愈々明白となつて來た、尚此の雄壯
なる突擊にさしもの敵も算を亂して潰走
し激戰一時間餘にして○○の敵陣地は見
事に我が方の手に歸したのであつたが此
の戰鬪で敵の死體は壕を埋める程であつ
た
上海【一〇·二〇】廿日○○の激戰に於て敵は
突擊する我兵に對し毒瓦斯彈を發射し我
方の攻擊 鈍らせんしたが皮肉にも風は
東南より敵の方向に向つて吹き且つわが
軍の防毒面使用により殆んど被害はなか
つた、我軍は直ちに調査したところ窒息
性催淚性瓦斯彈と判明これまで瓦斯彈を
後方陣地に落下させたことはあつたが第
一線の戰鬪最中の使用は上海戰線最初の
ことで將兵はその非人道振に憤慨してゐ
る。
同盟旬報 第1巻 第13号(通号013号)P.0993
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0113_013.pdf
軍政部毒ガス製造
天津【10.23】上海、北支戦線において支那軍が毒ガス、毒ガス弾を使用していることは隠れもない事実であるにかかわらず、南京政府は「日本軍こそ毒ガスを使用しており、我が方はこれに対する報復として毒ガスを使用することすら考えていない」等と白々しいデマを飛ばしているが、すでに左の通り支那側の毒ガス工場の所在と内容すら判明するに至つている。目下、最も活躍している工場は隴海線の洛陽と開封の中間にある鞏県付近孝義駅近くにあり、軍政部の兵器厰で日々莫大な毒ガス弾を製造している。その瓦斯も最も非人道的イペリット、レイサイト、アダムサイト、アセトホンなど窒息性、糜爛性、嚔性などの極悪な性質のものである。かつてはアメリカ人技師が製造を指揮していたといわれるが、今では支那自身がやっている模様である。
軍政部毒ガス製造
天津【一〇·二三】上海、北支戰線に於て支
那軍が毒瓦斯、毒瓦斯彈を使用してゐる
ことは隱れもない事實であるに拘らず南
京政府は「日本軍こそ毒瓦斯を使用して
居り我が方はこれに對する報復として毒
瓦斯を使用することすら考へてゐない」
等と白々しいデマを飛ばしてゐるが已に
左の通り支那側の毒瓦斯工場の所在と内
容すら判明するに至つてゐる、目下最も
活躍してゐる工場は隴海線の洛陽と開封
の中間にある鞏縣附近孝義驛近くにあり
軍政部の兵器厰で日々莫大な毒瓦斯彈を
製造してゐる。その瓦斯も最も非人道的
イペリツト、レイサイト、アタムサイト
アセトホンなど窒息性、糜爛性、嚔性な
どの極惡な性質のものである、曾つては
亞米利加人技師が製造を指揮してゐたと
云はれるが今では支那自身がやつてゐる
模様である
同盟旬報 第1巻 第13号(通号013号)P.1017
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A02_0113_013.pdf
忻口鎮、毒ガス使用
天津【10.29】わが軍の猛攻に堪え兼ねた忻口鎮付近の敵は29日、苦しまぎれにまたもや毒ガス弾を使用するに至った。すなわち同朝敵陣より発射した野·山砲は普通より音が低く、濃緑色の苦味を感ずるような強い臭気のガスを放射、明かに毒ガス弾と認定されたが、わが軍の防毒装備宜しきを得たため、ほとんど損害はなかった。
忻口鎭毒ガス使用
天津【一〇·二九】わが軍の猛攻に堪え兼ね
た忻口鎭附近の敵は二十九日苦しまぎれ
にまたもや毒ガス彈を使用するに至つた
卽ち同朝敵陣より發射した野、山砲は普
通より音が低く濃緑色の苦味を感ずるや
うな强い臭氣のガスを放射明かに毒ガス
彈と認定されたがわが軍の防毒装備宜し
きを得たゝめ殆んど損害はなかつた。
同盟旬報 第1巻 第15号(通号015号)P.1218
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A03_0115_015.pdf
北支戦況 山西
太原城内ガス弾押収
太原【11.16】太原城内の支那軍各機関を整理中の我が軍は16日午後、城内化学研究所および城内北部の工場において製造中であった11種類の毒ガス弾を多数発見し、これを押収したが、支那軍は我が軍の追撃があまりに急であったため、ついに毒ガス弾を使用できず潰走したものである。
北支戦況 山西
太原城内瓦斯彈押収
太原【一一·一六】太原城内の
支那軍各機關を整理中の我
軍は十六日午後城内化學研
究所及び城内北部の工場に於て製造中で
あつた十一種類の毒瓦斯彈を多數發見し
之を押収したが支那軍は我軍の追擊が餘
りに急であつたため遂に毒瓦斯彈を使用
出來ず潰走したものである
同盟旬報 第1巻 第18号(通号018号)P.1509
https://www2.i-repository.net/contents/myc/chosakai/A03_0118_018.pdf
各城門、攻撃続行
上海【12.11】総攻撃開始以来、最初の24時間が過ぎた。我が最前線部隊は昨日に引き続いてさらに戦線を進め、北·東·南三方の正面より城塁に向かって殺到、今朝来、和平門、大平門、中山門、共和門、通済門では機関銃、手榴弾、迫撃砲等による大激戦が展開され、刻一刻、激烈を極めている。
▲光華門の力戰 光華門外【12.11】10日午後5時半、激戦の後光華門を確保した脇坂部隊は、城壁を奪回せんとして夜襲を反復しきたる敵大部隊との間に数次にわたる夜戦を演じたが、伊藤部隊は飽くまでも一旦確保した城壁を死守し、11日早朝に至り多大の打撃を与えてこれを撃退、午前9時半、城壁上に機関銃を据えつけ、さらに数旒の日章旗を朝風になびかせながら城内の敵を掃射中である。陸海両飛行隊もこれに呼応し城内の敵を猛爆中。
▲支那軍毒ガス使用 光華門外【12.11】10日夜半より今暁にかけての光華門夜襲に際し、支那軍は必死の勢い物凄く、手榴彈、機關銃のほか催涙弾を雨注しきたった、我が将兵は直ちに防毒面をつけて応戦、一時は非常な苦戦に陥ったが、肉弾戦をもってこれを擊退したが、この夜襲戦で断末魔の敵はいよいよ本格的毒ガス戦をもって抗戦してくることが明かとなつた。
各城門攻擊續行
上海【一二·一一】總攻擊開始以來最初の廿
四時間が過ぎた、我が最前線部隊は昨日
に引續いて更に戰線を進め北東南三方の
正面より城壘に向つて殺到今朝來和平門
大平門、中山門、共和門、通濟門では機
關銃手榴彈、迫擊砲等による大激戰が展
開され刻一刻激烈を極めてゐる
▲光華門の力戰 光華門外【一二·一一】十
日午後五時半激戰の後光華門を確保した
脇坂部隊は城壁を奪回せんとして夜襲を
反復し來れる敵大部隊との間に數次に亘
る夜戰を演じたが伊藤部隊は飽く迄も一
旦確保した城壁を死守し十一日早朝に至
り多大の打擊を與へて之を擊退午前九時
半城壁上に機關銃を据えつけ更に數旒の
日章旗を朝風になびかせ乍ら城内の敵を
掃射中である、陸海兩飛行隊も之に呼應
し城内の敵を猛爆中
▲支那軍毒ガス使用 光華門外【一二·一一】
十日夜半より今曉にかけての光華門夜襲
に際し支那軍は必死の勢物凄く手榴彈、
機關銃のほか催涙彈を雨注し來つた、我
が將兵は直ちに防毒面をつけて應戰一時
は非常な苦戰に陷つたが肉彈戰を以つて
之を擊退したが此の夜襲戰で斷末魔の敵
はいよ〱本格的毒瓦斯戰を以つて抗戰
して來る事が明かとなつた。