Ob-La-Di Oblako 文庫

帝国日本の侵掠戦争と植民地支配、人権蹂躙を記憶し、再現を許さないために、ひたすら文書資料を書き取る。姉妹ブログ「歴史を忘れる民族に未来はない!」https://obladioblako.hateblo.jp/ のデータ·ベースを兼ねる。

「遂に対米英蘭開戦の御聖断下れり。真に世界歴史の大転換なり。皇国悠久の繁栄はここに発足せんとす。百年年戦争、何ぞ辞せん。一億国民、鉄石の団結をもつて、勝利の栄光を見るまで邁進せんとす。」 戦争指導班『機密戦争日誌』 1941.12.1 

   機密戦争日誌  第二十班
    昭和 16 年 12 月 1 日

一、午後二時より四時にわたり御前会議開催。正に歴史的御前会議なり。遂に対米英蘭開戦の御聖断下れり。真に世界歴史の大転換なり。皇国悠久の繁栄はここに発足せんとす。百年戦争、何ぞ辞せん。一億国民、鉄石の団結をもって、勝利の栄光を見るまで邁進せんとす。

二、当班既往を回想し感慨無量、ここにこれを筆に尽くし難し。過去一年、当班の足跡誠に紆餘曲折、波瀾重畳、戦ひ抜き、今日に至る。
 一年間の陣痛を経て、国家の戦争意志、始めて堅し。成るべき時に成るべき所に国家の方向は定められたり。これ天祐を保有する皇国の真姿ならん哉。

 

   機密戦争日誌  第二十班
    昭和 16 年 12 月 2 日

一、支那派遣軍総参謀長を東京に招致し、戦争日指導および作戦に関し指示する所ありたり。

二、当班至って閑散なり。
 刻々時去り、時来るを待つのみ。

三、米、依然として帝国の企図を知らず。
 戦争急襲の成功疑ひなし。

 

https://www.jacar.archives.go.jp/das/image-j/C12120319500 1/13

   機密戰爭日誌  第二十班
    昭和 16 年 12 月  1  日

一、午後二時ヨリ四時ニ亘リ御前會議開催
   正ニ歴史的御前會議ナリ
   遂ニ對米英蘭開戰ノ御聖断下レリ
   眞ニ世界歴史ノ大轉換ナリ
   皇國 悠久ノ繁榮ハ茲ニ發足セントス
   百年戰爭何ゾ辞セン
   一億國民鐵石ノ團結ヲ以テ 勝利ノ榮
   光ヲ見ル迄 邁進セントス
二、當班既往ヲ回想シ感慨無量 茲ニ之ヲ
   筆ニ盡シ難シあ
   過去一年 當班ノ足跡 誠ニ紆餘曲折

 

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   波瀾重疊 戰ヒ拔キ 惱ミ拔キ 遂ニ
   今日ニ至ル
   一年間ノ陣痛ヲ經テ國家ノ戰爭意志
   始メテ堅シ 成ルベキ時ニ 成ルベキ所ニ國
   家ノ方向ハ定メラレタリ 是レ天祐ヲ保
   有スル皇國ノ眞姿ナラン哉

 

https://www.jacar.archives.go.jp/das/image-j/C12120319500 3/13

   機密戰爭日誌  第二十班
    昭和 16 年 12 月 2 日

一、支那派遣軍總參謀長ヲ東京ニ招致シ 戰爭日指導 及 作戰ニ關シ指示スル所アリタリ
二、當班至ツテ閑散ナリ
   刻々時去リ時來ルヲ待ツノミ
三、米 依然トシテ帝國ノ企圖ヲ知ラズ
   戰爭急襲ノ成功疑ヒナシ

 

↑機密戦争日誌 其3 昭和16年4月18日~16年12月7日
昭和16年12月 機密戦争日誌
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/C12120319500