２１―８―３０
Ｅ．３５２ 1
Ｐ．２２１９―１
桂林參議会控訴
日本軍ハ一九四五年七月二十八日撤退シタ。蓋シ中國軍ガ義寧、靈川ヨリ攻寄セレバ、其後鰭から廣西ト湖南ノ交通ハ我方ノ爲ニ切斷セラレルコトヲ恐レタカラデアル。然シ撤退前千餘日關ト自稱スル少尉ガ放火隊ヲ指導組織シ桂東路ノ全部（桂林市經濟ノ中心タリ）四會路ノ全部、樂群路ノ西部（李子園侵禮敎會ノ全部ヲ含厶）桂北路ノ下部、鳳北路ノ全部、龍珠路ノ北部、宮城内省政府圖書館ノ全部約一萬餘室ヲ灰燼ニ歸シタ。此ノ種ノ軍事上何等意義ナキ建物ヲモ撤退前一炬ニ付スル行爲カラ則チ日本軍ノ桂林ニ於ケル暴行ヲ想見スルコトガ出
來ル。其ノ桂林占據機関中花橋一帶及南門城口ニ臨時ノ建物ヲ建造シテ賭場ヲ開設シ撤退前又一炬ニ付シタノデアル。
貴隊ガ日本軍ノ罪行調査ノ為ニ當地ニ到着セラルルニ當リ書翰ヲ致シ敢テ報告ヲ爲スコトデアル。
軍事委員會
行 政 院 戰爭犯罪調査小隊殿
桂林市參議會議長 □□民〔印〕
副議長 陽水芳（署名）
桂林市商會理事長 李錦濤（商會ノ印）
常務理事 黃以法〔印〕
２２１９―２
桂林總工會主任委員 □少臣〔印〕
副主任委員 黃□□〔印〕
桂林總土會ノ印
一九四六年五月廿一日
↑Ａ級極東国際軍事裁判記録（和文）（ＮＯ．１６）https://www.digital.archives.go.jp/img.pdf/3282107 207~208/427
◯サトン檢察官 次ニ廣西省デノ殘虐行爲ニ付テノ證據ヲ提出致シマス、之ハ桂林市參議會議長及ビ副議長、桂林市商會理事長及ビ常務理事、桂林總工會主任委員、及ビ副主任委員ノ署名ニ依ルモノデアリマシテ、桂林市ヲ日本軍ガ一九四五年占領シタ時ニ當ツテノ殘虐行爲ニ付テ證言ヲシテ居リマス、尚ホ此ノ證據書類ノ日附ハ一九四六年五月二十一日トナツテ居リマシテ、其ノ番號ハ二二一九號デアリマス
◯ウエツブ裁判長 通例ノ條件附デ受理致シマス
〔書紀 國際檢察團提出證據書類二二一九號ハ書證三五二號ト致シマス〕
◯サトン檢察官 ……
〔モニター朗讀〕
日本軍ハ一九四五年七月二十八日撤退シタ。蓋シ中國軍ガ義寧、靈川ヨリ攻寄セレバ、其後廣西ト湖南ノ交通ハ我方ノ爲ニ切斷セラレルコトヲ恐レタカラデアル。然シ撤退前千餘日關ト自稱スル少尉ガ放火隊ヲ指導組織シ桂東路ノ全部（桂林市經濟ノ中心タリ）四會路ノ全部、樂群路ノ西部（李子園侵禮敎會ノ全部ヲ含厶）桂北路ノ下部、原?北路ノ全部、龍珠路ノ北部、宮城内省政府圖書館ノ全部約一萬餘室ヲ灰燼ニ歸シタ。此ノ種ノ軍事上何等
意義ナキ建物ヲモ撤退前一炬ニ付スル行爲カラ則チ日本軍ノ桂林ニ於ケル暴行ヲ想見スルコトガ出來ル。其ノ桂林占據機関中花橋一帶及南門城口ニ臨時ノ建物ヲ建造シテ賭場ヲ開設シ撤退前又一炬ニ付シタノデアル
貴隊ガ日本軍ノ罪行調査ノ為ニ當地ニ到着セラルルニ當リ書翰ヲ致シ敢テ報告ヲ爲スコトデアル
↑Ａ級極東国際軍事裁判速記録（和文）・昭和２１．８．２９～昭和２１．１１．１（第５８～１０３号） https://www.digital.archives.go.jp/img.pdf/3273751 24/428
