Ob-La-Di Oblako 文庫

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【工事中】公文別録 朝鮮事件 一(その①) 1868. 3. 23 ~

公文別録・朝鮮事件・明治元年~明治四年・第一巻・明治元年~明治四年

 

一、宗対馬守に命じて、外国事務輔の心得をもって朝鮮国交通を掌らしむ。

[明治]元(1868)年三月二十三日

   宗対馬守へ達

 今般、王政御一新、すべて外国御交際の儀、朝廷において御取扱ひあらせられ候ふについては、朝鮮国の儀は古より来徃の国柄、ますます御威信を立たせられ候ふ御旨趣につき、これまでの通り両国交通を掌り候ふ様、家役に命ぜられ候ふ。対朝鮮国御用筋取扱ひ候ふ節は、外国事務輔の心得をもって相勤むべく候ふ条、仰せ付けられ、尤も御国威相立ち候ふ様、盡力いたすべき御沙汰に候ふこと。

ただし王政御一新の折から海外の儀、別して厚く相心得、旧弊等一洗致し、きっと御奉公これあるべく候ふこと。

 

二、同人に命じて王政一新、万機親裁の旨を朝鮮国に通達せしむ。

元年三月二十三日

   宗對馬守へ達

 今般、幕府廃せられ、王政御一新、万機御宸断をもって仰せ出され候ふについては、今後、朝鮮御取扱ひの事件等すべて朝廷に従ひ仰せ出され候ふ条、この旨朝鮮国ヘ相達すべき御沙汰に候ふこと。

 

元年六月十五日

  宗對馬守へ達

一、大[政]御一新、幕府御廃の儀、その方より朝鮮国へ相達し申すべきこと。

一、その藩儀、従前、金穀等旧幕府の救助をもって国民撫育、かつ武備等までも整へ来たり候ふについては、追って御商議の上、相当の御沙汰これあるべきこと。

一、朝鮮国応酬の礼式その他、御国体に関係いたし候ふ事件等、天下平定の上、仰せ出され候ふこと。

 

公文別録・朝鮮事件・明治元年~明治四年・第一巻・明治元年~明治四年

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朝鮮事件 一

   目 録

一 宗対馬守ニ命シテ外國事務輔ノ心得ヲ以テ朝鮮國交通ヲ掌ラシム 一

一 同人ニ命シテ王政一新萬機親裁ノ㫖ヲ朝鮮國ニ通達セシム 二

一 朝鮮國ニ關スル事件ハ大坂外國官ヘ稟セシム 三

 

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一 宗対馬守ニ命シテ外國事務輔ノ心得ヲ以テ朝鮮國交通ヲ掌ラシム

元年三月二十三日

   宗對馬守ヘ達

今般 王政御一新總テ外國御交際之儀於 朝廷御取扱ヒ[被]为在候ニ付テハ朝鮮國之儀者[は]古ヨリ来徃之國柄益御威信ヲ被為立候御㫖趣ニ付是迄之通両國交通ヲ掌候様家役ニ被命候對朝鮮國御用筋取扱候節ハ外國事務輔之心得ヲ以テ可相勤候條被仰付尤御國威相立候様可致盡力御沙汰候事

但 王政御一新之折柄 海外之儀別而

 

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厚ク相心得旧弊䓁一洗致シ屹度御奉公可有之候事

 

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       〔校正〕【北岡】 〔□寫〕【宮坂】

元年三月廿三日
宗重正ニ外國事務輔ノ心得ヲ以テ朝鮮國事務ヲ管理セシム

 宗對馬守ヘ達

今般王政御一新総テ外國御交際ノ儀於朝廷御取扱被為在候ニ付テハ朝鮮國ノ儀ハ古ヨリ来往ノ國柄益御威信ヲ被為立候御㫖趣ニ付是迄之通両國交通ヲ掌候様家役ニ被命候[×[×特×]<對>×]朝鮮國御用筋取扱候節ハ外國事務補[ママ]ノ心得ヲ以テ可相勤候[×様×]<條>被仰付尤御國威相立候様可致盡力御沙汰候事

但王政御一新ノ折柄海外ノ儀別而厚ク相心得舊弊等一洗致シ屹度御奉公可有之候事 二重出

 

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十一

元年三月二十三日
宗對馬守ニ朝鮮國交際事務ヲ委任シ且王政一新ノ㫖ヲ該國ヘ告ケシム

 宗對馬守ヘ達

今般 王政御一新総テ外國御交際之儀於 朝廷御取扱被為在候ニ付テハ朝鮮國之儀者古ヨリ来往之國柄益御威信ヲ被為立候御㫖趣ニ付是迠之通両國交通ヲ掌候様家役ニ被命候朝鮮國御用筋取扱候節ハ外國寺務輔之心得ヲ以テ可相勤候條仰付尤御國威相立候様可致盡力御沙汰候事

但 王政御一新之折柄海外之儀別而篤ク相心得舊等一洗致シ屹度御奉公可有之候事

今般被廃幕府 王政御一新萬機 御震断ヲ以被仰

 

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出候ニ就テハ今後朝鮮御取扱之事件等総テ従朝廷可被仰出候條此㫖朝鮮國ヘ可相達御沙汰候事

 

〈参考〉フリガナ、返り点

https://www.jacar.archives.go.jp/das/image-j/C07040125400 2/15

 

https://www.jacar.archives.go.jp/das/image-j/C07040125400 2/15

 

 

https://www.jacar.archives.go.jp/das/image-j/C07040125400 4/15

 

https://www.jacar.archives.go.jp/das/image-j/C07040125400 5/15

 

https://www.digital.archives.go.jp/img/637351 1/3 左

二 同人ニ命シテ王政一新萬機親裁ノ㫖ヲ朝鮮國ニ通達セシム

元年三月二十三日

   宗對馬守ヘ達

今般被廃幕府 王政御一新萬機御宸断ヲ以テ被仰出候ニ就テハ今後朝鮮御取扱之事件䓁総テ従
朝廷可被仰出候條此㫖朝鮮國ヘ可相達御沙汰候事

 

https://www.digital.archives.go.jp/img/637351 2/3 左

元年六月十五日

  宗對馬守ヘ達

一 大御一新幕府御廃之儀 其方ヨリ 朝鮮國ヘ相達可申事

一 其藩儀従前金穀䒭旧幕府ノ救助ヲ以國民撫育且武備䒭迄モ整来候ニ付テハ追テ御商議ノ上 相當之 御沙汰可有之事

一 朝鮮國應酬ノ礼式 其他 御國体ニ関係致ヽ[候]事件䒭 天下平定之上 被 仰出ヽ[候]事

 

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   [右余白]元年太政来
[付箋]□□ケナシ
【史材二】
      宗對馬守
一 大政御一新ニ付幕府
  御廢之儀其方ゟ朝鮮

 

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  國ヘ相達可申事
一 其藩儀従前金穀等是迠
  幕府之救助を以國民撫
  育且武備等迠茂整来
  候ニ付而ハ追而御商議之上
  相當之

 

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  御沙汰可有之候事
一 朝鮮國應酬之禮式
  其他
  御國體ニ御関係致候
  事件等天下平定之上
  被
  仰出候事

 

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   六月
  御沙汰候事

 

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十五 元年六月十五日 増官係 二十日
宗對馬守ニ幕府廃止ノ事ヲ朝鮮國ニ通セシメ該藩ヘ𦾔幕ヨリ救助ノ金穀及朝鮮國應酬ノ禮式ヲ處分セシム

  宗對馬守ヘ達

一 大政御一新幕府御廃ノ儀其方ヨリ朝鮮國ヘ相達可申事

一 其藩儀従前金穀等𦾔幕府ノ救助ヲ以國民撫育且武備等迄モ整来候ニ付テハ追テ御商議ノ上相當ノ 御沙汰可有之事

一 朝鮮國應酬ノ禮式其他御國躰ニ関係致候事件等天下平定之上被 仰出候事

右之通御沙汰候事

 

https://www.digital.archives.go.jp/img/1376390 2/2 右

◯復古記四月二十日ニ繫ケ云本條宮中日記六月二十日トス孰レカ是ナルヲ知ラズ始メ姑ク此ニ附スト

https://www.digital.archives.go.jp/img/1376390

 

三 朝鮮國ニ關スル事件ハ大坂外國官ヘ稟セシム

元年五月十日

  宗對馬守ヘ達

各國御交際之儀一切外國官所轄ニ候間朝鮮國之儀之を伺出候件〻大坂外國官ヘ可申出事

https://www.digital.archives.go.jp/img/637256

 

 

四 宗對馬守従来朝鮮國交際事務取扱ニ付官位昇進

元年六月廿八日

  宗對馬守ヘ達

朝鮮國交際従来取扱之ニ付 思召ヲ以テ別紙ノ通被任叙候事

同日
任左近衞権少將

同日
従四位上

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五 厳原藩ヨリ朝鮮国ヘ派遣セシ大差使應接手續書

 

去己六月厳原藩ヨリ差出候
大差使應節手續書

          外務省

 

朝鮮國事件兼而奉伺置候廉〻
御決議之上追〻 御沙汰可被 仰出奉存候隨而今
朝政御一新之儀既ニ外國江御布告有之候付於韓國モ定而傳聞可罷在然ニ今日ニ至其御次第柄表立不及報知候半而者両國兼約之㫖ニ反シ彼國ニモ甚猜疑可仕加之昨年来本邦所〻江漂到之韓人長﨑ヨリ對州江迎取罷在候付速ニ送還可申之儀漂人護送之使節江相附遣候書翰中政府之儀ハ東武ヲ以テ称来リ候䖏今後
朝廷ヲ不称候而難計奉存候然而御一新之次㐧不及報知候而者右書翰難差渡多人数之漂人宜敷對州江相畄リ滞畄ニ隨手入筋而已申立候付何卒御一新通報之儀ヲ始其余奉伺置候節目此度頻急 御沙汰被 仰出被下候様仕度此段偏奉願上候以上

          宗對馬守内
 六月        大島友之允

外國官
 御役所

 

    戊辰十月

朝鋼一振ノ顛末朝鮮國江報知ノ使節差渡候ニ就而者前以先問ノ書契差越新印押着ノ戋[義]ホ[等]及告知御政通報ノ亊實及演説候處彼國任訳訓噵ト称シ候者 朝鮮國江日本判亊ト称ヘ傳語官ノ者三拾貟有之其内訓噵別差ト号シ両人先都表ヨリ出張両國通交ノ諸用ヲ達シ候者通シテ任訳任官共相唱候 書契写相受取 総テ両國間規外ノ書契徃酬ノ戋[義] 例先書契写内見然後受領ス即東莱府使ヱ傳達 慶尚道東莱府ノ府使 本朝ノ通交ニ關シ候者 不取敢府使ヨリ都表ヱ内報状差出候趣返答申出

    先問書契冩
     告ル者ハ
本邦頃時勢一變政権一掃

皇室在貴國隣誼固厚豈不欣然哉近差別使

具陳顛末不贅于茲不佞嚮奉
勅朝
京師
朝廷特褒𦾔勲加爵進官左近衛少将更命交隣軄?永傳不朽又賜證明印記要之両國交際益厚誠信永遠岡渝
叡慮所在感佩曷極今般別使書翰押新印
以表
朝廷
誠意貴國亦宜領可𦾔来受圖書事其原由全出
原誼所存則有不可改者雖然即是係
朝廷特命豈有以私害公之理耶不侫情實至此貴朝幸埀體諒所深望也

    十一月

御新政報知トシテ
朝議御草案ノ書契相立對州執政職ノ者大修使ノ使名ヲ以渡韓

   書契冩

 我邦

皇祚聯綿一系相承總攬大政二千餘歳矣

中世以降兵馬之権舉委將家外國交際并管之至將軍源家康開府於江戸亦歴千餘㔺而昇平之不能無流弊事與時乖戾爰我

皇上登極更張綱紀親裁萬機欲大修隣好而貴國之於

我也交誼已久矣冝篤懇款以歸世不渝是?我

皇上之誠意也乃差使价以尋𦾔悃惟希照亮

    十二月

過日差越置候先問之書契捧出可致㫖追〻役筋より訓噵江及應接候處年内月迫来陽ヲ待司議之趣強而相断候ニ付申立之通承諾

    己巳正月

當春ニ至有無之返答不申聞傳語官ヲ以屡及談判候處當時於政府専ら商議を尽し候ニ付京報相達候迠暫相待呉候様申出尓後訓噵御病訰下来不致

    二月

本月初旬ニ至り返答向度〻相促し候中大島友之允渡韓国許指揮ノ㫖モ有之訓噵不来方及厳達同十六日罷下り候付追〻事遲緩ニ至候時ハ両國之大事我
朝議不可測ノ㫖趣幹傳官 則傳語官ニシテ其長ナルモノ ヲ以切迫為及應接尚舘守幹傳官 對州ノ役員専隣交ニ關シ候モノ より厳重及掛合候処書契異例ノ訳ヲ以テ彼是異難申立候付其次第仔細弁白訓噵ニモ半発明致し孰レ不日京報可相達ニ付返答方當月中相待呉候様自然夫迠音信無之時ハ来月三日ヲ期シ書契捧出す遍き之事

同廿九日訓噵入舘幹傳官宅ニ至リ申聞候者[は]昨日京報相達候様廷議甚絶〻其大意書取耳[に]致し置候迚真文一通差出候付幹傳官一見ノ處書面ノ次㐧条理不相立其上麁忽不遜ノ文躰ニ付右ホ[等]ノ書面役筋江難取次趣ヲ以即座及返却候處訓ヨリ右ハ僕ホ[等]存意ニ出候事ニ無之則都表廷議ヲ以命セラレ候事故書面ト不被相立不遜ノ文体ホ[等]用捨致し趣意柄ノ所ハ是飛上官聴聞ニ達し呉レ様及懇願候付先ツ幹傳官限リ相預リ役筋ニ於テ内見致候     

https://www.digital.archives.go.jp/img/637353

 

 

公文別録・朝鮮事件・明治元年~明治四年・第一巻・明治元年~明治四年 JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A03023619650, A03023619700, A03023619800, A03023619900, A03023620000, A03023620100, (国立公文書館 別00103100) https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A03023619650 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A03023619700 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A03023619800 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A03023619900 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A03023620000 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A03023620100 

太政類典・第一編・慶応三年~明治四年・第十六巻・官制・文官職制二(国立公文書館 太00016100) 宗重正ニ外国事務補ノ心得ヲ以テ朝鮮国事務ヲ管理セシム JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15070100600 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A15070100600

太政類典・第一編・慶応三年~明治四年・第五十四巻・外国交際・外国贈答(国立公文書館 太00054100) 宗対馬守ニ朝鮮国交際事務ヲ委任シ且王政一新ノ旨ヲ該国ヘ告ケシム JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A15070430200 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A15070430200

太政類典・第一編・慶応三年~明治四年・第五十四巻・外国交際・外国贈答(国立公文書館 太00054100) 宗対馬守ニ幕府廃止ノ事ヲ朝鮮国ニ通セシメ該藩ヘ旧幕ヨリ救助ノ金穀及朝鮮国応酬ノ礼式ヲ処分セシム JACAR(アジア歴史資料センター)A15070430600 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A15070430600

慶応4年戊辰 太政官日誌 第6より第10迄(防衛省防衛研究所 太政官-太政官日誌-K4-2-2) 第8 3月 JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C07040125400 https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/C07040125400