【警保局/13. 2. 1. 火/警 795 号】
保発第 24 号
昭和十三年一月二十五日
高知県知事 小林光政
内務大臣 末次信正
各庁府県知事 }殿
最近支那渡航婦女募集者簇出の傾向あり、これらは主として渡支後、醜業に従事せしむるを目的とするものにして、一面、軍と連絡の下に募集するもののごとき言辞を弄するなど、不都合のものこれあり。よってこれが取り締まりに関し別記の通り通牒を発し候ふ条、一応、御参考までに申 (通) 報候ふなり。
記
支那各地における治安の回復とともに、同地における企業者簇出し、これにともなひ芸妓、給仕婦等の進出また夥しく、中には軍当局と連絡あるかのごとき言辞を弄し、これら渡航婦女子の募集をなすものら漸増の傾向にこれあり候ふところ、軍の威信に関する言辞を弄する募集者については絶対これを禁止し、また醜業に従事するの目的をもって渡航せんとするものに対しては身許証明書を発給せざることに取り扱ひ相成りたし。
【警保局/13. 2. 1. 火/警 795 号】
保発第二四號
昭和十三年一月二十五日
髙知縣知事 小林光政
内務大臣 末次信正
各廳府縣知事 }殿
最近支那渡航婦女募集者簇出ノ傾向アリ之等ハ主トシテ渡支後醜業ニ従事せシムルヲ目的トスルモノニシテ一面軍ト聨絡ノ下ニ募集スルモノヽ如キ言辞ヲ弄スル等不都合ノモノ有之依而之ガ取締ニ関シ別記ノ通リ通牒ヲ発シ候条一應御参考迄ニ申 (通)
報候也
記
支那各地ニ於ケル治安ノ恢復ト共ニ仝地ニ於ケル企業者簇出シ之ニ伴ヒ藝妓､給仕婦等ノ進出亦夥シク中ニハ軍当局ト聨絡アルカノ如キ言辞ヲ弄シ之等渡航婦女子ノ募集ヲ爲スモノ等漸増ノ傾向ニ有之候処軍ノ威信ニ関スル言辞ヲ弄スル募集者ニ就テハ絶対之ヲ禁止シ又醜業ニ従事スルノ目的ヲ以テ渡航セントスルモノニ對シテハ身許証明書ヲ発給セザルコトニ取扱相成度
↑「支那渡航婦女の取扱に関する件（庁府県）」JACAR（アジア歴史資料センター）Ref.A05032040800、内務大臣決裁書類・昭和１３年（上）（国立公文書館 平９警察00285100）
