Ob-La-Di Oblako 文庫

帝国日本の侵掠戦争と植民地支配、人権蹂躙を記憶し、再現を許さないために、ひたすら文書資料を書き取る。姉妹ブログ「歴史を忘れる民族に未来はない!」https://obladioblako.hateblo.jp/ のデータ·ベースを兼ねる。

問「ネット上などでは、朝鮮人虐殺は正当防衛だったとの説も飛び交っていますが、知事の今回の対応は、結果的にその説を勢いづかせることにもなりかねない」 答「それぞれの受け止め方でございますので、それによってどういう反応になってるのかは、それぞれだと思っております」 問「虐殺と呼ばれる事実があったと…捉えていらっしゃるのか」 答「さまざまな見方がある」「まさしく歴史的な、歴史家が紐解くもの」 小池都知事記者会見 2017.9.1

小池百合子 東京都知事 記者会見
2017年9月1日(金曜)
14時00分~14時44分

【記者】東京新聞の榊原です。関東大震災朝鮮人犠牲者の追悼式への追悼文送付を取り止めたことについてお伺いします。
 その追悼式と同じ公園内で開かれている都慰霊協会主催の大法要での知事の追悼分では、今回、朝鮮人虐殺への直接的な言及はありませんでした。朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文を止められたので、大法要の方で何らかの言及もあるのかなと私は思っていたんですが、言及されなかった理由を教えていただけますか。
 あと、もう1問あるんですが、また、ネット上などでは、朝鮮人虐殺は正当防衛だったとの説も飛び交っていますが、知事の今回の対応は、結果的にその説を勢いづかせることにもなりかねないと思います。追悼文の取り止めの波紋が広がっていて、負のメッセージを与えているとの指摘も出ています。そのことについて、どう思われますか。この2点をお願いいたします。

【知事】後者のご質問につきましては、それぞれの受け止め方でございますので、それによってどういう反応になってるのかは、それぞれだと思っております。
 そして今回、今日は秋季の慰霊大法要ということで、副知事が代理で出席をいたしておりまして、大法要の追悼文で、私は知事として関東大震災で犠牲となられた全ての方々へ哀悼の意を表させていただいたところでございます。それが全てでございます。

【記者】朝日新聞の伊藤です。2点あります。まず1点目が都議会の件なんですけれども、…

[中略]

【記者】もう一点なんですけれども、関東大震災の、さっきから話が出てる追悼の件で、虐殺と呼ばれる事実があったということは、そういうふうに捉えていらっしゃるのか教えてください。

【知事】いろいろな歴史の書の中で述べられているところでございます。さまざまな見方があると捉えております。今回のこの大法要にもおきましても、そういった一つ一つの見方もさることながら、私は全ての方々への哀悼の意を述べさせていただくという気持ちには変わりがなく、特別の形でのこの追悼文というのを出すことを控えたというのは、これは全ての方々に通ずるものだという考え方をベースにしたものでございます。

【記者】すみません。追悼の件は承知したんですけれども、虐殺の事実というのは、都知事としてどのように認識されてるんですか。あったか、ないかと。

【知事】これについてはいろんな史事として書かれているものがございます。どれがどういうのかというのは、まさしく歴史的な、歴史家が紐解くものではないだろうかと思っております。

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2017/09/01.html