Ob-La-Di Oblako 文庫

帝国日本の侵掠戦争と植民地支配、人権蹂躙を記憶し、再現を許さないために、ひたすら文書資料を書き取る。姉妹ブログ「歴史を忘れる民族に未来はない!」https://obladioblako.hateblo.jp/ のデータ·ベースを兼ねる。

【工事中】陸軍意見書「韓国の施政に関する件 韓国合併ニ関する件」 1910. 5

韓国の施政に関する件
韓国合併に関する件

 本案ならびに韓国合併の形式に関する件は本年当初の腹案にして、まづ第一方案として統監府ならびに韓国政府および宮内府に対する緊縮刷新を決行したる後、合併を決行するを可としたれども、同案を執らるるも、直ちに第二案の合併を決行せらるるも、韓国官民中反抗あるべきことは同一なるが故に、合併に関する件中に明言したるかごとく、関係諸外国の意向をも商量し、この際、韓国政府を閉鎖し、同国を帝国に合併し、その結果として、米国が布哇[ハワイ]国を合併したると同じく、従来韓国と諸外国間に存在する条約を当然消滅せしめ、領事裁判権をはじめその条約上の特権·特典を放棄せしめ得べき外国上の関係あるにおいては、この際、直ちに第二案を執らるるも敢て不可なきもののごとし。

  明治四十三年五月

 

   韓国の施政に関する件

 日清および日露両戦役を経て、帝国政府の韓国における地位は漸次に鞏固に赴き、日清戦役の結果明治二十八年四月講和条約を以て清国をして韓国の独立を確認せしめたると同時に、韓国半島に対して帝国の利権を拡張し、明治三十五年一月、日英協約をもって英国をして帝国が韓国において政治上ならびに商業上および工業上格段なる利益を有することを認めしめ、日英両国共同して極東全局の平和を維持し韓国の独立及領土保全を確保することとし、さらに日露戦役中、戦闘の進捗に伴ひ明治三十八年八月、日英協約を改訂し、英国をして帝国か韓国において政治上、軍事上および経済上の卓絶なる利益を有すること、および該利益を擁護せんがため正当かつ必要と認むる指導、監理および保護の措置を韓国において執行する権利を承認せしめ、同年九月、日露講和条約において露国もまた帝国が韓国において政事、上軍事上および経済上の卓絶なる利益を有することを承認し、帝国政府が同国において必要と認むる指導、保護および監理の措置を執るにあたり、これに阻碍し、または干渉せざることを約し、一面においては明治三十七年二月、帝国政府は韓国政府と日韓議定書を締結し、一、両国間に恒久不易の親交を保持し、東洋の平和を確立するため、韓国政府は帝国政府を確信し、施政の改善に関してその忠告を容るること、二、帝国政府は韓国皇室を確実なる親誼をもって安全康寧ならしむること、三、帝国政府は韓国の独立および領土保全を確実に保証すること、四、内乱·外患にあたり

 

 

 

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韓國ノ施政ニ關スル件
韓國合併ニ關スル件

 

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[「陸軍」事務用箋]

本案竝韓國合併ノ形式ニ關スル件ハ本年當初
ノ腹案ニシテ先ツ第一方案トシテ統監府竝韓
國政府及宮内府ニ對スル緊縮刷新ヲ決行シタル
後合併ヲ決行スルヲ可トシタレトモ同案ヲ執ラルル
モ直ニ第二案ノ合併ヲ決行セラルルモ韓國官民中
反抗アルヘキコトハ同一ナルカ故ニ合併ニ関スル件中ニ明言
シタルカ如ク関係諸外国の意嚮ヲモ商量シ此際韓
國政府ヲ閉鎖シ同國ヲ帝國ニ合併シ其結果トシ
米國カ布哇國ヲ合併シタルト同シク從來韓國
ト諸外国間ニ存在スル條約ヲ當然消滅セシメ領事
裁判権ヲ始メ其條約上ノ特権特典ヲ放棄セシメ
得ヘキ外国上ノ關係アルニ於テハ此際直ニ第二案

 

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ヲ執ラルルモ敢テ不可ナキモノノ如シ
  明治四十三年五月

 

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   韓國ノ施政ニ關スル件

日清及日露両戰役ヲ經テ帝國政府ノ韓國ニ於ケル地位ハ漸
次ニ鞏固ニ赴キ日清戰役ノ結果明治二十八年四月講和條約
ヲ以テ清國ヲシテ韓國ノ獨立ヲ確認セシメタルト同時ニ韓國
半島ニ對シテ帝國ノ利権ヲ擴張シ明治三十五年一月日英
協約ヲ以テ英國ヲシテ帝國カ韓國ニ於テ政治上竝商業
上及工業上格段ナル利益ヲ有スルコトヲ認メシメ日英両國
共同シテ極東全局ノ平和ヲ維持シ韓國ノ獨立及領土
保全ヲ確保スルコトトシ更ニ日露戰役中戰鬪ノ進捗
ニ伴ヒ明治三十八年八月日英協約ヲ改訂シ英國ヲシ
テ帝國カ韓國ニ於テ政治上軍事上及経済上ノ卓絶ナ
ル利益ヲ有スルコト及該利益ヲ擁護センカ為正當

 

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且必要ト認ムル指導監理及保護ノ措置ヲ韓國ニ於テ
執行スル権利ヲ承認セシメ同年九月日露講和條約ニ
於テ露國モ亦帝國カ韓國ニ於テ政事上軍事上及經
済上ノ卓絶ナル利益ヲ有スルコトヲ承認シ帝國政府カ
同國ニ於テ必要ト認ムル指導保護及监理ノ措置ヲ
執ルニ當リ之ニ阻礙シ又ハ干渉セサルコトヲ約シ一面
ニ於テハ明治三十七年二月帝國政府ハ韓國政府ト
日韓議定書ヲ締結シ 一、両國間ニ恒久不易ノ親交
ヲ保持シ東洋ノ平和ヲ確立スル為韓國政府ハ帝國
政府ヲ確信シ施政ノ改善ニ關シテ其忠告ヲ容ルルコ
ト 二、帝國政府ハ韓國皇室ヲ確實ナル親誼ヲ以テ
安全康寧ナラシムルコト 三、帝國政府ハ韓國ノ獨立及
領土保全ヲ確實ニ保證スルコト 四、内乱外患ニ方リ

 

 

「韓国ノ施政ニ関スル件〇韓国合併ニ関スル件」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A03023678300、公文別録・韓国併合ニ関スル書類・明治四十二年~明治四十三年・第一巻・明治四十二年~明治四十三年(国立公文書館https://www.jacar.archives.go.jp/das/meta/A03023678300