Ob-La-Di Oblako 文庫

帝国日本の侵掠戦争と植民地支配、人権蹂躙を記憶し、再現を許さないために、ひたすら文書資料を書き取る。姉妹ブログ「歴史を忘れる民族に未来はない!」https://obladioblako.hateblo.jp/ のデータ·ベースを兼ねる。

国民精神作興週間実施方に関する件 1937.10.28

(写)

発社220号

  昭和12年10月28日

             内務次官

             文部次官

   国民精神作興週間実施方に関する件

「国家興隆の本は国民精神の剛健にあり」と宣へる聖旨を奉体し、国民精神作興に関する詔書渙発の記念日たる11月10日を以て始まる1週間を国民精神作興週間となし、国民精神総動員の趣旨に立脚して左記に依り実施することとなりたるに付ては、本趣旨の徹底方、然る可く御配慮相成りたし。

       記

一、名称

  国民精神作興週間

二、期間

  自昭和12年11月10日至同11月16日

三、実施要項

(イ)国体の本義を明かにし日本精神の体現を期すること、即ち

支那事変に関する正しき認識より出発し、古今東西諸国盛衰の因由、文化進展の跡を究め、日本の国力、世界に於ける地位、特に東亜に於ける安定勢力としての地位を明かにし、我が国の歴史的使命の達成を図る為、愈々国民精神の剛健を期するを本旨とす。

(ロ)国民精神作興を日常生活に具現せしむる為、特に「質実剛健」、「生活反省」、「勤労報国」、「勤倹貯蓄」に重点を置き、土地の状況に依り、対象たる人の如何に応じ、国民精神総動員実施の状況に即して適切なる計画を樹立、実行すること。

四、実施方法

1. 政府に於て実施せんとする事項

(イ)週報特集号の発行(ロ)パンフレット(八紘一宇)等資料の作製

2. 国民精神総動員中央連盟に於て実施せんとする事項

(イ)主要都市に於て講演会を実施すること。

(ロ)道府県及び各種団体主催の講演会に講師を派遣すること。

(ハ)資料の作成·配布

3. 地方に於ては前期の趣旨に依り、その実情に応じ、従来斯種週間を実施せる教化団体と緊密なる連繋を保ち、適宜、最も有効なる方法を講ずること。


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↑国民思想善導教化及団体関係雑件 第二巻 9.昭和十二年国民精神総動員実施状況 分割1 https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B04013005600