Ob-La-Di Oblako 文庫

帝国日本の侵掠戦争と植民地支配、人権蹂躙を記憶し、再現を許さないために、ひたすら文書資料を書き取る。姉妹ブログ「歴史を忘れる民族に未来はない!」https://obladioblako.hateblo.jp/ のデータ·ベースを兼ねる。

「最早、希望ある戦争指導は遂行し得ず、残るは一億玉砕に依る敵の戦意放棄を俟つあるのみ。」 大本営戦争指導班 機密戦争日誌 1944. 6. 24

 昭和19年6月24日 土曜

1.ソ軍は一昨日の記念日を期し独ソ戦線に於てモギーレフ、ヴィテブスク方面より夏期攻勢を開始せり。其の規模、強大なり。

2.海軍の「あ」号作戦に関し陸軍と協議の上、中止するに決す。則ち帝国はサイパン島を放棄することとなれり。来月上旬中にはサイパン守備隊は玉砕すべし。
 最早、希望ある戦争指導は遂行し得ず、残るは一億玉砕に依る敵の戦意放棄を俟つあるのみ。


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 昭和19年6月24日 土曜

一、「ソ」軍ハ一昨日ノ記念日ヲ期シ独「ソ」戰線ニ於テ「モギーレフ」「ヴィテブスク」方面ヨリ夏期攻勢ヲ開始セリ、其ノ規模 強大ナリ、

二、海軍ノあ号作戰ニ関シ 陸軍ト協議ノ上 中止スルニ決ス 則チ帝國ハ「サイパン」島ヲ放棄スルコトヽナレリ 來月上旬中ニハ「サイパン」守備隊ハ玉碎スヘシ、
最早 希望アル戰爭指導ハ遂行シ得ス 残ルハ一億玉碎ニ依ル敵ノ戰意放棄ヲ俟ツアルノミ

 

↑昭和19年6月 機密戦争日誌
https://www.jacar.archives.go.jp/das/image/C12120325100